障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

なぜ、日本の最低賃金は上がらないのか?

なぜ、日本の最低賃金は上がらないのでしょうか?

その理由は、日本国政府が上げたくないからです。


☆☆☆


最低賃金は誰が決めているのでしょうか?

たとえば、東京都の最低賃金は958円です。家賃が5万円を突破する東京都で時給958円では、生活することはできるけど、ギリギリの生活水準です。


この958円、誰が決めてるのでしょうか?

それは日本の偉い人たちですねえ。偉くて立派で、ピカピカの肩書きを持った人たちです。

素晴らしい学歴の人たちですよ!


そう。厚生労働省の諮問機関である、「中央最低賃金審議会」の委員会の方たちが決めているんです。

彼ら優秀な外郭団体と公益法人への天下り官僚や、民間の素晴らしいリーダーたちは、一体どれほど素晴らしい肩書きの持ち主なのでしょうか?

厚生労働省のホームページへ行って、ちょっと見てみましょうか。


ここ↓


中央最低賃金審議会の委員名簿

中央最低賃金審議会の有識者

おやおや?議長は東京大学名誉教授の仁田道夫さんですねえ~。

なになに?著書は


東京大学名誉教授、仁田道夫さんの著書

仁田道夫さんの著書

日本型雇用システム!?

正社員利権を守り抜きたい!!非正規社員をタダ同然で使いたい!!


社会のクズどもは、最低賃金50円くらいで使いたい!!!

素晴らしい!!素晴らしいですねえwww


日本を失われた30年に追いやったあの素晴らしい日本型雇用システム!

それを提唱している方でした。


嬉しいですねえ。

今後もこの国の衰退がほぼ確定しました!やりましたよ!


これでファミレスも運送会社も、もっと格安な価格で利用できますし、あいつら非正規社員をタダ同然でこき使えれば、自分の著著も正しかった!!!

ゴミはゴミ箱へ!!


正社員利権を何としてでも守り抜きたい!!正社員利権をなんとしてでも守り抜きたい!!

(なぜか2度言う件w)


ってな人が議長ですねえ。素晴らしい。実に、実に、素晴らしいですねえ。

次は中央最低賃金審議会の民間議員を見てみましょうか。


こちらです。


中央最低賃金審議会の民間議

中央最低賃金審議会の民間委員

出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000213049.html

なになに?

間議員のうち「労働者委員」という素晴らしい人たちは、黄色の枠で塗りつぶした素晴らしい肩書きの持ち主たちですねえ~。

こんな感じでw


■これ全部、正社員利権の労働組合

永井幸子さん以外全員が正社員の所属する労働組合の人たちwwwwwわろすwwww

日本は利権にまみれた素晴らしい国ですねえ~。


何としてでも!正社員の利権だけは守りぬくために!何としてでも非正規社員の低賃金のカスどもの賃金を上げたくはない!

素晴らしいお考えの持ち主たちですねえ~。


いやー、涙がでるほどのクズっぷりですねえ~。これは、何か一つのいわゆる高度なギャグなのでしょうか?

国民の知的レベルと国の政策立案レベルは正比例すると言われていますが、愚か者の集団の愚民国家、日本国民にはちょうどいいクズっぷりの素晴らしい委員会ですねえ~。


そして最後に使用者委員(水色の枠)。

使用者委員とは経営者の立場を守り抜きたい!労働者を安くコキ使いたい!っという、素晴らしいお考えをもった人たちですねえ~。


なになに?

日本通運株式会社の取締役が日本の最低賃金を決める委員に出席していますねえ~。


■日通のホームページ

日本通運のホームページ

出典:日通のホームページ(https://www.nittsu.co.jp/

労働者をタダ同然で使いたい!!安く、とても安く、ていうか、むしろタダでコキ使いたい!!

素晴らしい思想の持ち主が日本の最低賃金を決めているんですねえ~。うれしいですねえ~。


このような素晴らしい人たちを誰が委員に選定しているんでしょうか?

当然ながら厚生労働省の官僚が委員会の委員を決めています。そう、茶番です。私たちの国では、上がらないのを前提として、最低賃金の取り決めをしています。


そして最低賃金が上がったら困る人たちの集団を集め、会議を開かせています。

なぜなら、最低賃金を2,000円くらいにしたら、ブラック企業が潰れてしまいます。


で、ブラック企業が潰れて困る人たちとは誰か?ブラック企業と中小企業(ほとんどブラック)が潰れて困る人たちとは

倒産件数が増えると国と厚生労働省は困ってしまうのです。

なぜなら、企業が倒産すると、失業者が増えるからです。


失業者が増えると、当然ながら失業率も上昇し、失業保険と生活保護費も増加します。

これは厚生労働省官僚の失態であり、世論から厳しいバッシングを浴びます。


たとえば、日本経済新聞などに、雇用統計における失業率や社会保障負担費の増加という記事が載ることで、世論から批判を浴びるためです。

そのため、ブラック企業を温存させるために、ブラックな委員を厚生労働省の官僚が選定しているのです。


大学教授のなかでも正社員雇用や日本型雇用の研究をしていて、非正規社員の実情に詳しくない人たちを、恣意的に(悪意を持って)選定しているんです。

だから10円とか20円しか上がらないのです。

上がらないような委員を自分たちで選んで、茶番劇を開かせているからです。


ちゃんとした大人はこの現実を知っています。

たとえば、ジャーナリストの渡邉正裕さんのツイートを見てみましょう。

この通り↓


渡邉正裕さんのツイート

渡邉正裕さんのツイート

出典:渡邉正裕さんのツイート

その通りです。

この委員会は、最初から恣意的に決められています。


最低賃金をどうしても上げたくない人たちの集まりで、日本は最低賃金が決められていくのです。

それは非正規社員の代表がいないからです。


渡邉さんのツイートは、低賃金労働者が団結し、全国規模の労働組合を結成し、国会議員を選出させない限り、今後もずっと非正規社員はビンボーな暮らしを余儀なくされることを示唆しています。


流石はジャーナリストです。日本の新聞は最低賃金と日本の貧困問題を、ここまで深く掘り下げません。

そう。非正規社員最大の弱点は、労働者の4割を占めているのに、政治力がないことです。


政治が最低賃金を決めているのに、政治力が正社員並にはない。

正社員の代表が主に非正規社員の利益に直結する、最低賃金の金額を取り決めている醜い現実があります。


誰も最低賃金を上げたくない人たちの集まり。それが、中央最低賃金審議会の委員の実態です。

だから今後も逓増(少しずつしか上がらない)残酷な現実が続きます。


非正規の代表が政治の世界に出てくるまでは、これが永続します。

だからこの国では若者が低賃金で子供が生めず、緩やかに衰退することがほぼ確定しているのです。

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