障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

東大生や高所得な労働者は障害者のことなんて全く考える必要はない。

いま、「障害者のリアル×東大生のリアル」って本を読んでる。

読み始めたばかりで、いきなりリアルじゃなくて笑う。


☆☆☆


読み始めて5分で目と耳の障害者の私は、気持ち悪くなった。

なぜなら、著者は東大の4月初めに行われる新入生に対してのサークルオリエンテーション活動に、違和感を持つ。

と書いてあるのだが、読み手の自分は、全く違和感が持てないためだ。


サークルオリエンテーションにおいて、東大の新入生が大勢詰め掛けるサークルは、テニスサークルのような彼女や彼氏を作れるサークルと、国際系のサークルなんだそうである。


テニスサークルに人だかりができるのは、若いのだから彼女が欲しかったりセックスしたいのだから、人として当然である。


もう一つ、国際系のサークルに人だかりができるのは、サークル活動において英語でのディスカッションを要求され、それができると外資系金融機関など高所得な仕事を見つけるとき、つまり就職活動時に大変有利になるのだから、当たり前である。


読み手の私には、全くもって違和感のないサークルオリエンテーションである。

著者はなぜ日本の障害者を放置して、国際的なアフリカの貧困活動などに興味を示すのか?


と違和感を持たれるのだが、そんなのみんな多くの金が欲しくて高偏差値大学に行くんだから、日本で一番の高偏差値大学の学生が金のために動くのなんか当たり前なのに、なぜそれが分からないのか?

を、自分は理解に苦しむのである。


ていうか、東大に入った人がなぜ経済合理的ではない行為をしないといけないのだろうか?

たとえばだが、偏差値68の人間が親の反発を無視して3つの大学を受けたとする。

その3つの大学とは

  • 偏差値30の大学
  • 偏差値40の大学
  • 偏差値60の大学

だったとする。

で、全部合格して、偏差値68の高校生が、偏差値30の大学に入ると思う?


入るわけねーだろゴルァアア!!!

一番偏差値の高い大学に入るでしょ?


たとえば東大のような、ね。それは自己の利益の最大化のために、ほぼすべての人間が動いているから、経済合理的だからなんです。

東大卒で福祉の仕事に就く人間や、最低賃金で働く警備員がいると思いますか?


一人もいませんよね。

東大卒の警備員なんて、就職活動に失敗した奴以外いませんよね。

それはなぜ?


なぜなら、みんな外資系金融機関に勤めて初任給1,000万円越える仕事や、国家官僚や医者や弁護士など、高い所得を得られる仕事に就くからです。

ほぼ全員が金持ちになるんです。


金持ちにならないと高校まで勉強してきた膨大な時間が割りに合わないでしょ。だからみんな同じことを考えるんです。

福祉なんてFラン大学出か、私のような高卒の底辺しかいません。


それは偏差値の高い大学に在学している人たちはほぼすべての人間が上に挙げたような高い所得を得られる仕事に就くためです。

人間はほぼ自分の利益を最大化させるために自動的に同じ方向へ動いていきます。


だから頭の良い子は一番偏差値の高い東大か、税金を一番多く受け取れる医師になるために一生懸命勉強して、一番偏差値の高い大学を目指すんです。

なりたい自分になる。とか意味不明なこと言って、要するに一番収入を増やせて、頭を使えて、楽しい仕事を選択できるよう努力するんです。


で、そういう人たち、たくさんお金を稼げる人たちってのは、実は大学教授のような税金を受け取るだけのギャグみたいな職業に従事している人より、社会によっぽど貢献してるんです。


なぜなら年収5,000万円の人は日本の場合累進課税のため、税率が50%近くなり、ほぼ半分、厚生年金と社会保険料入れると、半分以上の所得を納税しているためです。


この国は稼げば稼ぐほど、税率及び税額が増えるよう制度設計されてるんです。

だから東大生は英語でディスカッションできるようになって外資系金融機関を目指し、入社3年から5年目で年収5,000万円を目指せばいいだけです。

障害者のことなど一切考える必要はありません。


障害者のことなんて考えるくらいだったら、自分の強欲のためにガンガン稼ぐべきなんです。

それをすればするほど、税率及び納税額が増え、税金を受け取っている側である、障害者の暮らしぶりがぐんぐん良くなるんです。


わざわざ社会的弱者と接しなくても、ていうか、むしろ接しないほうが、社会的弱者の暮らしぶりは向上するんですよ。

なんでこんな初歩の初歩の経済学も理解できないのかが、私には理解できません。


己の強欲さが一番社会を豊かにするのは、アダムスミスの時代に既に確立された社会システム論なのに、なんで稼ごうとしないのかが意味不明です。

要するに、東大生や高所得の労働者は、障害者のことなど全く考えず己の利益の追求に邁進することこそが、社会的弱者を一番多く救っている行為なんです。


だからみんな経済合理的に動いているし、それは極めて社会を豊かにする行為なんです。

金の最大化のために東大に入学しておきながら、非合理的な行為をすることが、私には理解に苦しみます。


アホなの?

と本を読んでて思ったし、なんでそんな社会のお役に立たない行為をしようとするのか。


しかもゲストの障害者を遠くはるばる呼ぶために奨学金を使い、税金で建てられた東大とか言うギャグみたいに豪奢な建物に、学費まで税金で負担してもらって、悠長に障害者ゲストの講義聴くとか、マジで理解に苦しみます。


そういうの道楽って言うんです。強欲に稼ぐことは良いことなのです。ゲストの障害者を東大に呼ぶなら、自分で金稼いでその金で呼べばいいのに。

そうすれば所得税支払うことになるのに。


なぜ、それが分からないのか?

なんで税金とか寄付金とか他人の金をむしろうとするのか?理解に苦しみます。そんなん、存在意義すらありません。


なら、国際系のサークルに入ってバリバリ英語でディスカッションして、外資系金融機関やコンサルティングファームに入って、障害者放置して、ガンガン金稼いでだほうが、生活保護費や障害年金も増額する。

ってことが、なぜ分からないのか?


その分からない知性の愚鈍さが、自分にはわかりません。

社会のお役に立ちたいっていう感情がないならないで別にいいけど、社会のお役に立つために一番大切なのは、己の強欲さであり、野心なんですよ。

それだけは覚えておきましょう。


障害者のリアルに迫る前にまずは世間と社会を知るべきです。この社会を知ったあとに障害者のリアルに迫るべきでは?

と、1人の目と耳の障害者として思いました。

ぬるいです。大変にぬるい本です。

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