障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

教育の後天的な努力格差が学歴社会を生んでいる(前編)

 前回のエントリーで高卒と大卒の収入差は生産性の差であると執筆しました。

生産性の高い高位のジョブが大卒からでしかなれないのは、下記の図を見て分かるとおりです。
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出典:年収ラボ(平成27年 職業別 平均年収&平均時給ランキング)

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親御さんがとりあえず大学へ進学してくれと子供に言うのは、職業選択の幅を広げたいからです。

たくさんお金を払ってでも子供の選択肢を広げたいと考えている。なぜなら特に高位のジョブは、大卒からでしかなれないことを親御さんは知っているからです。

中学高校での勉強の一部は、直接社会の役に立つことはありません。2次関数も微分積分も仕事で使うことはありませんでした。

高校生だった頃の私は「こんな勉強しても社会に出たら役に立たないんだから、勉強したって意味ないじゃん」と思っていました。

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実際に社会に出て微積分を使うことは一度もなかったけど、高位のジョブに就くためには、18歳までのこの「意味のない勉強を我慢して行う」という行為が高く評価されます。

つまり、社会に対して従順な人間のほうが所得が高くなり、我慢して意味のない勉強をした子供のほうが、その後の生涯においても所得が上昇するという社会システムが作られていることを高校生の頃の私は知りませんでした。

こういう制度・体制のことを「学歴社会」といいます。

学歴社会では役に立つか立たないかではなく、社会を作っている体制側の求めに応じたか応じていないかで所得が確定します。

それでは、学歴社会に対する精神の後天的な遺伝(オックスフォード理論)について次回のエントリーで書いていきたいと思います。