今日、ニュースの記事を読んでた。
そして少しだけ日本の企業の意思決定の拙さを、同じ日本人として、とても恥ずかしく思った。
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現在、日本では派遣社員の首切りの相談件数が増えている。
これ↓だ。
■「雇い止め」相談2千件増 無期転換ルール影響か
出典:東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018062701001768)
雇い止めとは何か?派遣社員のように雇用契約に期限が決められている労働形態を、「有期契約」の労働者と呼ぶ。
それに対して、正社員のようなずっと働いてもらう労働形態を、「無期契約」の労働者と呼ぶ。
だけど、契約更新を繰り返して5年以上同じ派遣社員や契約社員を雇った場合、企業は責任を持ってその労働者を、無期契約の正社員に転換させなさい。
という「無期転換ルール」が今年4月から施行されたのだ。
とても人道的なルールだと思う。派遣社員や契約社員じゃ収入が増えず、家族を養うことはできないからだ。
この無期転換ルールが成立したあと、企業は何をしたのか?
企業は4年6ヶ月とか4年11ヶ月間だけ契約更新を続け、5年にならないギリギリのところで派遣社員の生クビを切り刻みはじめたのだ。
お前達に家族は不要だ。作る必要はない。一生独り者で生きてろ。お前達が所得を増やしたり、家族を養ったり、質の高い高単価の仕事をする必要はない。
奴隷と一緒で簡単で単純な仕事を一生続けてろ。という企業からのメッセージである。
そのため、相談件数がざっと見て2,000件増加した。という記事である。アホだよね。日本の企業ってほんとアホで馬鹿でのろまだよね。
日本の企業がどんだけ知性が劣化したのかがよく分かる記事だ。
社会のことなんてなんも考えてないのだ。労働者が生きようが死のうがどうでもいいのだ。
日本の人口が減って経済が縮小・停滞している最大の原因は非正規雇用の増加なのに、それを増やしまくって、また生クビを切りまくっているのだ。
自分さえ良ければ良いのだ。別にそれは経済合理性があるから、合理的であると言える。
5年契約してしまうとその後正社員化させないといけないから、合理的に思考すれば4年11ヶ月間契約して、出世も昇給も昇格もさせず、こき使うのがベストである。
それが一番大量の金を生むと言える。
だけど、この無期転換ルールを作ってるの誰だか知ってるの?国だよ。厚生労働省だよ。
企業があさましく自分さえ良ければいいを繰り返したら、このルールが段々厳しくなるのが、なんで分からないかな?
どんどん企業に不利な厳しいルールが出来上がっていくのは、全部企業のせいだってなんで分からないのかな?
それは目先の金のことしか考えてないから。今年とか来年の利益のことしか考えてないからだよ。
この国はもう終わったんです。優秀な経営者や志の高い人なんて、もういないのだ。
政治家が不倫したら人の不幸を大喜びする浅ましい国民性しかもう持ってないのだ。とても、とても、恥ずかしい国だ。
3年後、5年後、生クビを切られまくった労働者が労働基準監督署に泣きついて、相談件数が増えていったら、より労働者有利の、企業に厳しいルールができることくらい、少し思考すればわかるはずなのに、
日本の企業はもう知性とかないから、目先の金をどれだけ奪えるかしか考えてないのだ。
一番の問題は正社員利権で、正社員をクビにできないから、2つの身分制度を作って、生産性が増えない部分の損失を、すべて非正規社員に押し付けてしまったことが本質的な問題なのだ。
よって若い非正規社員だけが無差別大量殺人事件を起こして、正社員やその妻や子供を刺し殺しているのが社会の現実だ。
要は犯罪形而上学的に売られた喧嘩は、その怨嗟と復讐心は、ちゃんと社会に還って来ているのだ。
もっともっと企業に厳しいルールが今後生まれるよ。だって、労働被害と労働相談の件数が年々増えて、社会問題になっているのだから。
自分さえ良ければいいという日本企業の劣化したあさましい思想が、ちゃんと自分たちに還って来て、より大きな損失を生むから、自業自得だと思う。
企業は今後もっともっと窮地に立たされるよ。
まあ、がんばってください。より大変になりますが。