障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

都営住宅の抽選倍率は高すぎるし、障害者の優遇措置はあまり意味がない

東京都住宅供給公社が年4回募集している都営住宅に応募してみた。

 

☆☆☆


年間所得水準が189.6万円以下であり、東京都に継続して3年以上住み続けている人だけが応募できる格安住宅である。

家賃は月2万円くらいだ。


応募したあと障害者が受けられる優遇措置を私は受けられないことを知った。

なぜなら、当選確率が障害等級5級以下で5倍、4級以上で7倍アップする優遇措置は、入居人数が2人以上の物件においてのみ適用されることを知ったためだ。


障害者の既婚率が健常者より著しく低いのを知らないのだろうか?

と思った。

ていうか、障害者が結婚し、家族を持てると思っているのだろうか?と少し考察していた。まあそれはいい。


で、都営住宅の抽選倍率である。

前回のがこちら↓だ。


■鬼の抽選倍率(平成30年5月公募の倍率)

東京都23区及び市部ごとの抽選倍率

ワシはお前たちに言いたい。

お前らどんだけ千代田区に住みたいねん!

千代田区の抽選倍率150.2倍!!!


単身世帯は年に4回抽選受けられるから、平均して37年間応募してれば千代田区に入居できる。

ちなみに今回は千代田区の都営住宅に空きがありませんでした。


この抽選倍率は前回のものだからです。

また逆に、前回は文京区がなかったため、上の一覧に載ってないはずです。障害者の優遇措置あると思って、やった生活保護ちょろいぜ!

ヒャッハー!!


とか思ってたら家族のいる恵まれた障害者だけが優遇措置を受けられ、当選倍率が7倍にアップするため、家族のいない孤立した不幸な障害者ほど

優遇措置を受けられず当選から遠のくという意味不明な制度を都営住宅は採用しています。


つまり不幸な人間ほどより不幸になるわけです。まあいいです。それはそれとして、お前たちよ。

ワシは言いたい。


なんで田園調布と並ぶ高級住宅街の成城学園前に都営住宅があるねん!!

これ↓


■世田谷区の都営住宅空き物件

世田谷区の都営住宅

これが抽選倍率90.5倍の世田谷区の都営住宅である。一番上が成城学園前の物件だ。

単身世帯用のものであり、家賃は収入0だと月20,200円だ。


周りの物件より4分の1以下ってところだろう。つか、生活保護者かあるいは低所得者成城学園前に単身世帯で住みたいってニーズあるの?

こんな鬼のような地価の高い場所に激安スーパーなんてないから、成城石井みたいな高級スーパーに生活保護者が食品買いに行くわけだ。


しかも90人に一人しか当選できないのだ。

残り89枚の紙で郵送された応募書類は廃棄されるのだ。意味のない制度である。敢えて言おう。東京都は貧乏人が多すぎる。


あの犯罪タウンとまで恐れられる足立区ですら倍率が8.7倍なのだ。

1年に4回応募できるから2年間応募し続けることで、やっと足立区のデンジャー住宅に入居できるのだ。


もはや年末ジャンボ宝くじ並の倍率である。

あとよく見ると応募者が一番多いのは新宿区であり、(新宿区は東京で一番凶悪犯罪が多い区だ。殺人件数1位だ。ちなみに、2位は練馬区だ。

足立区は自転車泥棒などの軽犯罪が多い土地であり、実際にはそんなに凶悪犯罪は多くない区である)

2位が板橋区なのである。


板橋とか北、足立、葛飾、新宿、江東区は、福祉が充実してるのかは知らんが、たくさん都営住宅を用意しているのである。

ただそれよりも応募者が圧倒的に多いのだ。


応募者数が1位新宿区、2位板橋区では、都営住宅を応募できる低所得者及び生活保護者のニーズがまるでよくわからん。

飲み屋とか繁華街が多い街を好んでいる印象が少しある。人生を投げているのかもしれない。


だが、それだと北区のおっさん最強タウンである赤羽(昼間っから酒を飲める格安居酒屋がたくさんあるおっさん天国)

を擁する北区の応募倍率が低いのはおかしいと言える。よって意味がよくわからない応募倍率の傾向である。


あと市部の応募倍率が低すぎる。市部なら1年くらい応募しまくってれば入居できてしまえる。

家賃は23区より5,000円安い程度なので、八王子市あたりなら倍率2.8倍だから1年間応募し続けてれば入居できるはずだ。


ただ八王子は新宿に出るより山梨に出るほうが近いです(笑)。

貧乏人が多いのかそれとも都営住宅が少なすぎるのか知らんが、障害者でも簡単に入居できる応募倍率ではない。ってことです。


ほとんどの障害者は結婚できず人生を終える。

で、結婚できない障害者ほど優遇措置を受けられないため、泣きっ面に蜂であり、より不幸になる制度。

それが都営住宅の公募なのだ。


不幸な人ほどより不幸になる社会制度って他にもよくあるよね。ホームレスのような住所のない人のほうが賃貸物件を借りられないとか。

連帯保証人がいない孤立した人ほど多額の保険金を支払ったり、公営住宅の一部に入居できなかったりと、社会システム自体が少しおかしいのだ。


まあ、東京23区の平均倍率が24.4倍のため、この入居倍率では平均して6年かかり、自分は6年以内に所得を増やして生活保護を脱却し、所得が増えてしまうから応募ができなくなってしまう。


つまり都営住宅って全く意味のない住宅なのです。こういう社会福祉制度は努力すればするほど損をするようにできている。

つまり努力しないで毎日ニートやってて生活保護費受給してて、年4回都営住宅に応募する以外ずっとぶらぶらしてて、


入居しても絶対に働かず所得を増やさない人であればあるほど、高い税金を投入した福祉を得られるのだ。

逆に障害者でも必死になって仕事をして、所得を増やそうとすると募集要項の一つ、所得制限にひっかかり、あるいは入居後に所得が増えすぎて都営住宅を追い出されるのである。


だから一生懸命生きてる障害者であればあるほど損をする社会制度。それが東京都の都営住宅の公募なのである。

要するに制度設計者の知性が極めて低いのが分かってしまうのである。


日本社会は障害者が頑張れば頑張るほど損をするようにできているのだ。

頑張らないほど大量の税金を受け取れ、豊かな暮らしが送れるのだ。頑張る人を否定するのだから、日本が衰退するのは当たり前なのである。


都営住宅一つとってみても、制度設計者の知性が著しく低下しているのが、少し思考しただけで分かってしまうのだ。

都営住宅に応募しながらそんなことを考察していた。


いち障害者の私に制度設計者の知性の低さがバレてしまう。その程度の社会システムなのだ。

だから日本は所得が減り続けているのである。

エリートの知性が劣化しているのが分かってしまうのである。最低賃金が増えないのは当たり前なのだ。

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