障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

障害者で正社員になってもあんまり意味ないよ?

以前働いてた職場はあまり大きな会社ではなかったため、何でもやるようにしていた。


☆☆☆


一応経理部で働いてたんだけど、会社のWebサイト一人で作ったり、経理以外の人事の仕事なども頼まれたら全部仕事もらって、働いていた。

で、人事考課の資料も自分は作ることがあった。


人事考課とは、全社員の人事の評価(昇給・昇格の評価だ)が分かる資料である。

当たり前のことを書くけど、企業は社員のお給料を増やす前に、一番最初に人件費の総額を決めている。


なぜなら、人件費がいくらになるのか分からないのでは、利益が出るのか出ないのかも分からず、株主にも業績を説明できないからだ。

今年は人件費の増減によっては、利益が出ないかもしれません。などと社長が株主に向かって言おうものなら、クビが飛ぶからだ。


株主は利益が欲しいのだ。その利益を配当としてほしいから、利益はとても大切なのである。

よって、人件費というものは、予め予算が決められている。


つまり最初っから昇給・昇格できる人員と降格させる人員が、人事考課では決められているのだ。

降格までいかなくても給与を増やす人の割合と、増やさない人の割合は、最初っから決まっているのである。


で、社内情報漏えいさせるのまずいから、自分で創作するけど、ある会社では社員をA級、B級、C級というランク付で評価していたとする。

A級はA1A2A3。B級もB1B2B3。C級もC1C2C3。


新入社員の正社員はC1からから始まり、1年間働いて評価の高い人が全部署、営業、製造、人事、総務など全部合計して、全体の上位5%がC2に昇格できるものとする。

(大体こんな感じだ。割合は会社と等級によって違うし、社内情報漏えいさせたくないから、簡略化させている)


この場合、たとえば障害者が正社員として経理部に入社したとする。

で、昇給や昇格を目指す場合には、全部署、つまり営業、法務、総務、製造、社内情報システム、経理、人事など全部の部署のC1級の新入社員のなかで、上位5%以内に入らなければいけないのである。


障害者枠って入社するときだけであり、入社したあとの昇給・昇格は、健常者との勝負になるのである。

ここでいう勝負とは成果のことである。


人事考課はどの会社でも年初の4月に社員が上司に提出する。その人事考課の書類には、今年はこの仕事で成果を出します。

という仕事の内容を全部で5つくらい書き込むのだ。


たとえば、決算の仕事を任せてもらえるようにします。とか、営業だと新規案件を3件以上獲得します。

というように、具体的に出来る限り数値データを使って、年初に1年間で取り組む成果の内容を執筆し、上司に提出するのだ。


で、1年後、実際に案件が3件以上取れたかとか、決算業務を任されるようになったかなどを上司と一緒に確認するのだ。

その成績によって、学校で言うところの通信簿なのだが、人事考課を上司が下し、社員に点数を付け、全部門横断で上位5%とか10%だけが昇給・昇格するのである。


よって、障害者枠で正社員になれたとしても、その後5年経とうが10年経とうが、普通は健常者にボロカスに負かされてしまうのだ。

体が悪いのだから仕方がないのである。


健常者との勝負に打ち勝った一握りの障害者だけが昇格するんだけど、大体全員部長まで行くことはまずない。

なぜなら、マネジメント職の人事考課は自分の成果だけではなく、部下への適切なマネジメントと同時に部下がどれだけ成長したのか?

も評価されるからだ。


聴覚障害者で本部長やら部長がいないのは、このためである。会話ができないんだから、部下持てるはずないじゃん。

部長に行く前にチーフで詰むのである。


で、もし部下を持てたとしても、適切なマネジメントを行い、部下の能力を成長させることなんて不可能なのだ。

100%無理ってわけじゃないけど、ほぼ無理だ。全盲のまったく目の見えない上司が、部下の成長を促すとか不可能なのだ。


だから誰も部長職まで出世することはないのである。

よって障害者は正社員になってもお給料はまったく増えず、低所得者でその生涯を終えることになる。

生きててあんまり意味がない。それが障害者にとっての正社員です。


まあ、非正規社員よかずっと待遇良いし、東証一部企業の正社員だとボーナス3か月分(手取りで50万円くらいが年に2回)もらえるからお得ではあるんだけど、誰も出世しないで人生終えることになります。


だから起業家のほうがどう考えても、障害者は有利なんだよね。起業家の場合、障害者にしかできないことをやればいいだけだから。

私がひたすら障害者ブログを書きまくっているように。ね。


大企業の正社員枠は1名の募集に100名くらい障害者が集まるから、大体99人は落ちる。

で、もし内定取れても、その後は健常者との社内での競走になり、上述したように100%競走に敗れ去る。

生きててもあんまり意味が無い。


それなら年功序列で勤務年数に応じてお給料が増え続ける公務員か、そもそも健常者に書けない障害者ブログを運営することで生計を立てる起業家のほうが、障害者には向いてると思いますね。


それが正社員で7年間働いた自分の個人的な感想です。障害者にとって正社員は、あまり意味のある行為ではない。

と言うことです。

最後に障害者雇用関連エントリーを少し多めに貼っておきます。

関連エントリー