- 第1話 企業の借金と個人の住宅ローンを科学する
- 第2話 住宅ローンの返済方式を科学する
- 第3話 家は買ったほうがいいの?借りたほうがいいの?(前編)
- 第4話 家は買ったほうがいいの?借りたほうがいいの?(後編) ↑今ここ
【家は買ったほうがいいの?借りたほうがいいの?】前編からの続きです。後編では賃貸のメリットとデメリットを書いていきます。
3.家を借りる場合のメリット
賃貸の一番のメリットは借金を背負うリスクがなくなることです。
これは皆さんの想像以上に大きなメリットです。
借金を背負いながら人生を生きていくのは大変なことで、毎日が味気なくなります。住宅ローンを背負うと、お金を使うことが不自由になります。
また、会社で堂々と自分の意見を主張してもしクビになったり、降格した場合住宅ローンを支払えるのか?という不安とも無縁のためいつでも堂々と自由奔放に仕事ができるというメリットが一番大きいです。
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住みたい街にいつでも住み替えることができるのもメリットですし、なにより会社の傍にマンションを借りることで、朝ゆっくりと惰眠をむさぼることができ、夜遅くまで仕事して朝ゆっくりと出勤することができるメリットがあります。
電車に揺られている時間より仕事していたいという自分は確実に賃貸派です。
収入を増やしたい人、出世したい人は会社の近くに住んだほうがいいです。
遅くまで仕事をしても家が近いと通勤に体力を消費しないためたくさん仕事したらすぐに家に帰れて、すぐ寝て、朝ゆっくり起きて2度寝3度寝あたり前の、うたた寝までして会社へ行くことができます。
朝8時10分までうとうと寝てから起きてすぐ会社へ行くという夢のような生活を送ることもできます。
そのため、体力のほぼすべてを仕事だけにぶつけることができるので、たくさん仕事をして収入を上げたい人に賃貸はお勧めです。
4.家を借りる場合のデメリット
家を借りるデメリットは借りてる分には毎月家賃を支払わなければいけないことです。
安いマンションを現金一括買いしてしまえばもう一生涯家賃を支払う必要はありませんが、そういうことができないことにデメリットを感じます。
要するに賃貸派は収入も増えるけど住宅費に対する支出も増えるということです。また購入するよりも賃貸のほうが部屋が狭いです。
引っ越すことでまた新しいマンションに住むこともできますが、引越しには敷金・礼金・仲介手数料と社会慣行上、日本では支出が非常に多くなります。
要するにお金がかかることがデメリットです。
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歳をとると時間が一番大切なリソースだということに気づきます。
電車で揺られている暇があったら1分1秒でも多く仕事がしたいと考えるようになります。
そのため、収益派には賃貸がお勧めであり、今後収入はもう増えないだろうと予想される人と、在宅派には現金一括買いでの不動産の購入をお勧めします。
日本は人口が減少しています。
人口が減少し、空き家・空きマンションが増えるとオーナーは空いてる物件にも固定資産税と管理費・修繕維持費を支払い続けなければいけないため、無料でもいいから手放したいというインセンティブ(誘因)が働きます。
そして、不動産業界は競争市場のため人口減少による需要の低下と供給の過多が一度に起こると、不動産価格は暴落します。
そのため、人口の減った平成日本での新常識は「家は200~300万円で買えてしまえる資産」です。
現金一括買いならリスクはほぼ発生しないため、私はお勧めしませんが、購入派は人口減少社会の恩恵を受けることになります。
これに任売と競売をあわせると家は100万円程度から市場に出回っていることになるため、ますます購入派は利益を得ることになります。
私はネットで家を探すくらいなら仕事するがスタンスのため購入はもうしないと思いますが、安い家だったら買ってもそれほど損失は発生しない社会になりつつあるのです。
昭和の年功序列と終身雇用制度であれば高い物件を購入しても問題ありませんでしたが、平成日本はグローバル化により株主の力が強くなったため、従業員給与(収入)の減少と、雇用が不安定な社会になりました。
そのため、買うなら年収の2倍までの物件を現金一括払いで購入するという決まり事さえ守っていれば大損することはない、豊かな社会になったと私は考えています。