10代20代の頃の私はお金というものの価値が分かりませんでした。
18歳で働き始め、初任給をもらったときにもお金の使い方が分からず、全額を貯金していました。
30代になり改めて問い直したとき、お金とは何か?
についての明確な答えがやっと出てくるようになりました。
お金とは何か?
それは「自由度の象徴」です。
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お金があると買うことのできる自由は
- 働かない自由
- 好きな場所へいける自由
- 好きなだけ遊べる自由
- 好きなものをいくらでも食べられる自由
お金があるということは、選択肢が増えるということです。
つまり自由裁量の増加を表しています。
実は学問にもその性質があって、勉強すると自由に職業を選択できるようになります(関連エントリー)。
また逆に、勉強しないと低賃金の職業しか選択できなくなります。
ただそれだけの差です。
医者になる研究者になる科学者になるという自由を手に入れながらもコンビニ店員にもなれますし、吉野家でバイトすることもできます。
つまり、勉強することで職業選択の幅(自由度)が増加しているのです。
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ある社団法人の調査結果によると年収と幸福感は年収1,500万円まではともに上昇していることが分かっています。
だけど、年収1,700万円を超えると、それ以上所得が上昇しても、もう幸福感は上昇しません。
それは1,500万円までで購入して「買うことのできる自由」はすべて手に入れてしまったためです。
だけど、ほとんどの労働者は年収1,500万円まで所得を上昇させることができません。国税庁の調べによると平成26年度のサラリーマンの平均年収は415万円です。
では、人はどうすればいいのか?
所得が少なくても人生を楽しみたいのであれば、幸福感のエンゲル係数を落とせばいいだけのことです。
私の場合、西友の酢豚弁当(480円)を食べるだけで幸福感が最大限にまで上昇できるように自己の精神を設定しています。
いまは思考することが一番の快楽であり、暇さえあればずっと思考しているか、文章を執筆しています。
思考してひたすら勉強し、酢豚弁当を食べることが私の最大の幸福感であり、そのためには、たくさんの専門書と毎日1個の酢豚弁当さえあれば、私の幸福感は常に最大に満たされることになります。
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実は、大金持ちが3,000万円のヨットを現金で一括払いして購入したときの幸福感よりも、低所得者が毎月3万円ずつ半年間貯金して購入した18万円のデジタル一眼レフカメラのほうが、購入したときの幸福感はず~~~っと高いのです。
これがエンゲル係数の差であり、お金とはそういうものです。
たくさんある自由のうち自分のほしい生き方を見つける。
ヘーゲル哲学を使うならば「好きに行きやがれ!!」です。
私の好きなことは、勉強して思考して執筆することです。
これ以上の幸福感がいまのところなく、この行為には1円もお金が発生しません。
いずれにしろ今の若い人は年金の受給できる年齢が75歳程度になるため、私もそうですが一生働かなければなりません。
だから、貯金することも不要であり、ただただ好きなことを一生仕事にして、一生働けばいいだけなのです。
いまの私の家なんか、好き勝手に生きているから、学術の専門書だらけです。とても幸せです。ニュース、テレビ、雑誌、ネットを見ません。
ひたすら思考し、研究し、執筆しています。
そのために必要とあれば、必要なだけお金を使います。
労働生産性さえ高めてしまえばいつでもお金は稼ぐことができるので、貯金を気にせず自分の好きなことを仕事にして好きなだけ勉強と仕事をし、社会人として最低限の責任を取りながらも、好きに生きることが人間の幸福感を一番高められると私は考えています。
貯金するくらいだったら仕事したほうがまし、ということです。
(後編に続きます)