障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

テレビゲームをすると子供の学力は下がるのか?

ゲームをすると、またはテレビを長時間観ると子供の学力は落ちるのか?

はい。落ちます。


☆☆☆


教育経済学最後のエントリーです。

過去のエントリーは一番下に載せています。


教育経済学で使う知見は、学問ですので個人の意見ではなく、科学的なデータでなければなりません。

そのため、子供数万数十万人にゲームやらせて実験を行い、統計学的に有意なデータが取れたときにのみ公表しています。


論文で学会に発表しているのでしょう。

その研究データによると、子供が1日1時間程度ゲームをやったりテレビを観ても、学力に与える悪影響はほぼないと言うのか研究結果です。


さらに、ゲーム禁止の家庭でも学力は上昇しません。

なぜか?

いままで1日1時間というルールを設けていたご家庭で子供のゲームを禁止させたとしても学習時間は最大で、男子で1.86分女子で2.70分しか増えなかったためです。


要はゲームが禁止されたらアニメを観たり、テレビの視聴が禁止されたら漫画を読んだり、漫画が禁止されたらネットで動画を観てたりするため、禁止されたゲームの時間分を勉強に費やす子供がほとんどいないという研究データが取れてしまったためです。


そのため、ゲーム機があろうがなかろうが1日1時間までであれば(そういうルールをご家庭で遵守できれば)ゲーム機を買い与えても問題ない。

ただし、1日2時間を超えてしまうと子供の学習時間に対する悪影響が飛躍的に高まる

が、教育経済学から見たゲームと学力の関係性だ。と論じています。


だけど甘いですよね。

厚生労働省の統計データによると小学6年生の平均ゲームプレイ時間は平日で1.1時間、休日で1.8時間です。


だけどこれって小学生のデータです。

スマホゲームとYou Tubeの視聴も含めて中学生・高校生がゲームで遊ぶ時間が載っていません。


中学生・高校生ではぶっちゃけ1時間未満のほうが少数派で、ほとんど全員が1時間越してるわな。

と自分は推察します。


ちなみに、私の過去最高ゲームプレイ時間は休日の夜10時から翌日の夕方3時までやったので、ぶっ続け17時間プレイしてその後10時間睡眠を摂ったことがあります。

やったゲームは日本一おもしろいアドベンチャーゲームFate Stay/night」です。当然PCゲーム版です。ハッハッハ


この場合プレイ時間と睡眠足すと27時間のため勉強する時間なんて1分もありません。

ここまでやる人は稀でしょう。少数派のはずです。

だけど最近のゲームソフトはコアであり深化しているため、とても複雑でマニアックです。


特にモンスターハンターのようなオンライン対応アクションゲームとオープンワールド系のゲームソフトには、中毒性が異常なまでに高いため廃ゲーマー化します。

中毒性が著しく高くアルコール依存症と同じようにゲームをやめることができず、ぶっ続け12時間プレイとかザラになります。


1日1時間以上やらない。という鉄の意志があるのであればゲームをやってもやらなくても、学力に与える影響はありません。

自分の子供がのめり込みやすい体質で1時間を超え2時間3時間とやりそうなら、ゲーム機なんて買い与えるべきではありません。


私はすでに廃ゲーマーなのでもう仕方ないというかあきらめてますが、といってもオープンワールドはゲーム内で何をしても自由のため中毒性が高くて恐いため、やってませんが、

自分の子供をアル中と同じ部類の人間にさせたいという感覚はないです。


前の記事でも書いたとおり、子供は個体差が非常に激しいです。勉強のできる子もいればできない子もいる。

太った子もいれば痩せた子もいる。


特徴に個人差があるため、全体平均としては1時間までなら学力に対してゲームは悪影響を及ぼさないけど、自分の子供が物事に没頭しやすい質なのかどうかくらい親は分かるはずです。


のめり込みやすい体質であれば、ゲーム機なんぞ買い与えるべきではありません。

その個体差、自分の子供の特徴を把握して(周りの子供に合わせるということをせず)見極めるのが重要です。


私が親だったらゲーム禁止、スマホ所持禁止ですね。

金と人生の無駄遣いです。

周りに合わせたら平均年収の420万円という貧乏人に近づくのだから、絶対に他人に合わせるなんてことはしませんね。


他人や他の家庭よりストイックに厳しく育てますね。

ゲームは18歳すぎてからハマればいいためです。学力を高められるボーナスタイムにわざわざ遊ぶ意味がよくわかりません。


ちなみに、2歳とか3歳時にテレビ、特に教育テレビを観せると、子供の日本語の覚えがよくなり頭がよくなるという研究データも取れてます。

これは確かにそうだろうなという実感があります。


子供の頃大量のインプット(脳への情報入力)によって自然と小学1年生に上がる頃には日本語を話すことはできていたので、膨大な日本語を私は聞いて覚えたんだろうな。

という感覚があります。


これはみなさんもそうだと思いますね。

あと投資効率の高い勉強とは幼少期の教育であり、年を取れば取るほど投資効率が悪くなる。


というノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学教授のヘックマンさんの論文の理論は、とても素晴らしいなと感じました。

年を取れば取るほど勉強は金にならなくなる。投資した時間に対するリターン(受け取れる金)が減る。


逆に生まれた時から学校に入学する前程度の幼児教育であればあるほど記憶力が高く、IQも高めやすいため、学習効果の高い時期だから勉強するには最適である。

という彼の理論は大変おもしろいし、興味深かったです。


そら10歳くらいの男の子がアメリカに3年も留学してりゃ英語ペラペラになるけど、50歳くらいのおっさんがアメリカに3年留学してても、まったく英語話せませんものね。

おっしゃるとおりですわ。


若ければ若いほど1時間あたりの学習効果が高く、年を取れば取るほど学習効果が低くなる。

幼少期(特に小学校に上る前)の教育が一番子供の将来の所得増に直結する。


これって学資保険とまったく逆なんですよね。

社会常識的には、親は中学・高校・大学と子供が歳を取れば取るほど金がかかると思っている。


小学校の塾よりも大学受験の予備校や大学の学費のほうがめっちゃ金がかかる。

だけどそこに金を掛けるよりも、生まれた後小学校に上る前の記憶力がものすごく高い時期に勉強を叩き込んだほうが、子供はなんでも覚えてしまうし、この時期ならIQすら高めさせることができる。


金をつぎ込むならこの時期っていうのが研究者たちの常識なわけです。本来こっち側を社会常識にすべきなんですけどね。

という鬼みたいな論文を執筆してノーベル賞獲ったのがシカゴ大学のヘックマン教授の理論です。


詳しく知りたければ、「学力の経済学」を買って精読しましょう。

そもそも、IQって幼少期の教育で高められる。って初めて知ったんですけどね。なかなかに理知に富んだ研究論文であり、読んでておもしろかったです。


ゲームは買い与えるならプレイ時間は1日1時間まで。それを遵守できないなら買い与えるべきではない。

テレビはむしろ幼少期は観せたほうが学力が高まってしまう。

特に教育テレビであれば尚良い。ってことです。


私が親だったらスマホ禁止、ゲーム禁止で、リビングに座らせて親(私)と一緒に毎日勉強させる。だと思いますね。

勉強楽しいですしね。ええ。


で、18歳時点での学力レベルを99偏差値70にして、理系の学部に行かせて、あとは好きに生きやがれ。

お前の人生なんだからお前が決めやがれ!!私が知るかカス!!

って言うと思いますねー。ふふふ

教育経済学バックナンバー:

  1. 教育において生活保護者や貧乏人と金持ちの家の最大の格差は親の持ってる「情報格差」である。
  2. 貧乏人や生活保護者は大学行っときゃなんとかなると思っているが、実際には学部間格差がヒドいことになっている。
  3. 他人の成功体験や意見はまるで役に立たない。だから社会科学がある。
  4. 教育経済学を使った子供の学力の伸ばし方について