障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

自分盲ろう者だけど、予約炊飯モードで自炊してるよ。

生活保護前の記事をアップし忘れていたので、アップします)

盲ろう者生活保護寸前生活をお楽しみください。


☆☆☆


もうすぐ貯金が尽きそうなので、自炊を始めました。私は盲ろう者(目と耳両方に障害を持った人)ですが、普通に自炊してます。

水が見えません。水道の蛇口から水が出ているかどうかが分かりません。ホットプレートの電源が見えません。でも、自炊はしています。


蛇口から水が出ていようが出ていまいが、右手の指の皮が剥がれるまで蛇口を閉め続けているため、水を出しっ放しにしたことは一度しかありません。

生活保護になっても健常者と同じ金額しかもらえないため(当たり前だ)、健常者の生活保護者と同じように生活できるよう、ライフスタイルに変更を加えたのです。


それまで自炊はせず、ほとんど外食でした。だけどいまでは炊飯ジャーを購入し、一度に5.5合のご飯を炊いています。


■9,800円で買った象印マイコン炊飯ジャー

9,800円で買った象印のマイコン式炊飯ジャー

買ったのは象印最安値の炊飯ジャー。当然マイコン式。

そして、イオンで買って来たタッパーに詰めて冷凍保存し、5日分の食料を保存するという行為を取っているのです。


お米は冷凍保存から解凍するときには電子レンジで5分20秒です。

タッパーの蓋を開けて5分間電子レンジに入れておくと、少し硬いけど、ホカホカご飯のできあがりです。


水が見えないため、ご飯を炊く際にメモリが分からないときがあります。よって、1度だけべちゃべちゃのご飯になってしまったことがあります。

でもあんまり見えないけど、慣れると結構なんとかなるものです。


弱視で中心視点は見えてないけど、何度もクビを横に振って見える視界の範囲内で水のメモリを確認すれば、間違えることはそれほどありません。

晩御飯は大体200円から300円くらいです。


納豆とキムチやスーパーのお惣菜や卵かけご飯を一人で食べて生活しています。美味しいとか不味いとか、そういう感情はあまりありません。

そうではなくて、私は生きて居たいのです


このブログの月間アクセス数を100万とか200万にして、もんのすごく努力をして、何かを成し遂げたいのです。

多くの人に盲ろう者の現実を知ってもらって、その後なにをしたいのかはまだ分かりません。


私は起きているときは仕事しかしていませんし、それが正しい行為なのかも、いまの自分には分かりません。

だけどこの一見不毛にも見える同じ日常の繰り返しのなかで、文章執筆スキルという専門性を研ぎ澄ませていけたらいいなと考えています。


お米はスーパーのとっても安い新潟産のお米を使っています。5kgで1,780円くらいです。山の手線の内側では最安値付近の白米です。

だけど、水に1時間漬けておいて、その後炊き上げると、米の旨味が増大し、安米でも十分に美味しく炊き上げることができます。


外におかずの買い物をしに行っているときもあるので、象印の9,800円の炊飯ジャーを予約炊飯モードにして、勝手に炊いてもらっています。


炊飯ジャーの予約ボタン

炊飯ジャーの予約ボタン

まず、「予約ボタン」を押して、その後「炊飯ボタン」を押すだけです。超便利。真ん中の時刻は炊き上がり時間。

目が悪くても何度も説明書を読めば、盲ろう者でも予約炊飯モードの使い方くらいは分かるのです。


象印炊飯ジャーは炊き上がるまでの時間がリアルタイムで分かります。あと何分で炊き上がりなのかが分かるのです。

炊飯ボタンを押すと64分と表示され、64分後に炊き上がる訳です。


そのため、炊飯ボタンを押して10分経つと54分と表示されるようになりますし、30分経つと34分と表示されます。

予約炊飯モードでは124分後に炊き上げるように設定します。


最初の60分間は水に白米を浸して置くことで米の旨味を最大限に増加させるためであり、その後の64分は炊飯に掛かる時間だからです。

お釜に無洗米を入れて、予約炊飯モードで時刻を124分後の炊き上がりに設定して、炊飯ボタンを押すと、124分後に独りでに炊き上がるのです。

(正確には象印炊飯ジャーの予約炊飯モードは10分単位でしか設定できないため、120分後の時刻に設定している)


あとは出来合いの納豆とキムチを出来上がった白米にぶっ掛ければ、晩御飯の出来上がりです。

大体200円くらいです。みすぼらしい食べ物に見えるかもしれないけど、人は人。おいしいよ!


盲ろう者が作った納豆キムチご飯

盲ろう者が作った納豆キムチご飯

最初のうちは見えなくて困っていたけど、毎日続けていたら、自炊にも慣れてしまいました。

人間の頭脳(IQ)は遺伝で決まっているけど、行動力と技能は後天的な努力によって習熟できるものです。


前にも書いたけど、ノーベル物理学賞を受賞した中村修二さんは、徳島大学の工学部出身です。

んで、その徳島大学の工学部は国立大学だけど、偏差値は49です。


頭が良くなくても指先を動かす技術職や科学職は、生まれた後の努力によって、自分の能力を高めることがいくらでもできるのです。

そのため、努力して自分で自炊したいってずっと思っていたので、勝手に体が努力しようと動いて、自炊ができるようになってしまったのです。


人間の頭脳には限界があるけど、人間の可能性(ものづくり)に限界はないのです。

自炊もそうだけど、行動力という後天的な努力でどうにでもできる行為をたくさんやって、つまりたくさんの努力をして、それを文章化させていきたいです。

たくさん行動し、キーボードを叩きまくって、淡々と自分がしてきた行為を文章化し、この仕事を続けていけたらと思っています。

関連エントリー努力の継続化と偏差値の関係性について