障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

日本で努力するとか無意味なのに気づいてない日本人多すぎ。搾取されすぎ。

昔、もう17年も前の話だが、私は施設にいた。

障害者の就労支援の施設だった。


☆☆☆


国立の施設で簿記や会計学を1年学んだ。

簿記1級を取りその後就職した。


そのとき、施設の職員の方は、会社での努力は上司から認められれば評価されお給料は増えていく。

とおっしゃっていた。


私もその通りだと思っていた。

だが、実際に社会に出て朝方3時まで努力をし、仕事をし、体を壊し、障害が悪化し、努力には限度があることを知った。


たくさん努力しても倒れるのだ。体力がもたないのだ。

努力には限界があり、人間一人の体力ではもう無理ゲーな領域があることを知った。


家で生活保護者になり、病気の悪化からただなにもしていない日々が続く。

会計学以外に税法や税制や社会システム、社会制度の勉強も独学でするようになった。


マクロとミクロの経済学からゲーム理論から教育経済学から行動経済学まで独学で学び始めた。

で、出した結論なのだが、日本の社会制度は終わってる。


あまり努力とか意味がない。

というか、努力より生まれによってほぼすべてが決まってしまう税制、世襲こそが最大にして最高の幸福感を高められる要素だということを知った。


認めたくないがあまり生まれたあとの努力とかこの国では意味がない。

20年働いた後の感想がこれである。


図をご覧になっていただこう。

これは頑張る人を厳罰化させる日本の所得税の税制である。


国税庁のサイトも調べたのだが、2015年度以降のものがなぜかない。

バレるのが嫌なのか勘案してしまうほどエグいグラフである。


■所得水準別の所得税負担率

所得水準別の所得税負担率

出典:ダイヤモンド・オンライン(https://diamond.jp/articles/-/109277

まず最初に努力である。

会社でがんばって努力し出世する。すると所得が増える。


サラリーマンはこれによって生計を立てているのだ。

努力すればお給料が増え、経済的に豊かになれると信じているのだ。


だが、実際は違う。

努力すればするほど税金を取られるのだ。税率が上昇し始めるためだ。


そして年収1億円の人が一番所得税を支払っていることがグラフから分かる。

赤く丸を付けた人たちだ。


たくさん働いてそれによって税率が高くなり大量に税金を取られるのは、ある意味合理的に映る。

だが、実際にはどうだろう。


年収1億円の人間は日本で一番税率が高く、それ以上にお金を稼いでいる人たちは

税率がどんどん低くなり、年収100億円以上の人たちにおいては、所得税を17%しか支払ってないのだ。


なぜか?

所得税は10個も種類がある。その10個を大別すると2種類に分けられる。

それが下記だ。


所得税の区分

勤労所得とは主にお給料のことだ。

自分ががんばって働きお給料を得ると、その所得に応じて課税されるのが勤労所得である。


だが所得税にはもう一つの分類がある。

それが不労所得だ。

不労所得とは自分が働くのではなく、債券や株式の配当金を受け取ることで、お金がお金を生み出す所得のことである。


日本で1億円以上の所得のある人は働いていない。

自分が働くのではなく、金融資産から毎年利子や配当金を受け取っており、それらの税率は低く抑えられていることから、資本家のほうが税制上優遇されているのだ。


よって、年収1億円を突破すると逆に税率が低くなってしまうのだ。

点線のほうのグラフは合計所得金額のうち株式など金融資産からの所得の割合を表している。


所得1億円を超えると金融資産から得られる所得の割合が急激に増え始める。

サラリーマンは努力して努力して一生懸命働いて税金をガッツリ取られる。


が、生まれたときから金持ちだった資本家の子供は、何もしていないのに税率が低く抑えられていることから、一生懸命働くサラリーマンよりも税金を支払っていないのである。


国が国家が努力を完全に否定しているのだ。

日本はね、勤労所得よりも不労所得(働いてない資本家の所得)のほうが、税率が低いんだよ。


よって一度金持ちになってしまうとその後はずっと金持ちなのだ。

また一生懸命努力して金持ちになろうとすると、高負担の税率によって罰を受けるのだ。


なんで日本にビル・ゲイツのような超金持ちの裸一貫からの起業家が出てこないのかって?

それはね。がんばればがんばるほど罰を受けるからなんだよ。


そして生まれが資産家だとその子供も資産家で、そのまた子供も資産家になるのだ。

なぜなら、働いてないから。働いてない資本家のほうが所得が多く、また、税金を支払わないで済むからだ。


自分が働くときに取られる税率よりも株式や配当金の税率のほうが半分以下なのである。

たとえば、給与所得の最高税率は45%だけど(さらに住民税10%も取られるため実際には55%になる)、配当金への課税はたったの20%だ。


これはね、努力してはいけないという国からのお達しなのだよ。

できることの自由もその範囲も努力の有効性も、この国ではすべてが低いのだ。


この国での努力とか勤労の尊い汗とか全部欺瞞。嘘っぱちなのだ。

日本での努力とかまるで無意味だし、生まれによって金持ちになるかどうかが、豊かさと幸福感をほぼ決定付けてしまう活力のない国。


そういう国造りをずっと日本はしてきたのだよ。

もう無理。日本は終わってる。

働くとかもはやギャグだね。絶対にもう働きません。ハッハッハ


PS.少し考えたのだが、一応オックスフォード理論も貼っておく。

子供の後天的な努力遺伝はもっと多くの人に知られるべきだと考えたからだ。上のほうです。

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