障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

盲ろう者でも仕事自体はあるし、サラリーマンになろうとすればなれるよ。

盲ろう者の仕事関係記事のニーズが高いため仕事について、自分の知っていることを書き出してみます。


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まず第一に盲ろう者でも仕事はあります。入社できる、内定取れる障害状況は、個人的な経験からこんな感じです。


■障害状況と内定の関係性

  1. 弱視難聴(内定できる)
  2. 弱視全ろう(内定できる)
  3. 全盲難聴(仕事がほぼない)
  4. 全盲ろう(仕事がない)

です。

よって1の弱視難聴の盲ろう者だったら、非正規社員でよければ普通に仕事はあります。


見えない聴こえない盲ろう者に仕事はないけど、少し見えるまったく聴こえない盲ろう者であれば、仕事自体は見つかります。

ハローワークへ行けば盲ろう者求人はないけど、障害者求人で応募ができるのです。


仕事自体も電話対応はしなくていいから、社内にある単純作業をたくさんこなしてほしい。

という会社側のニーズがあるためです。


WordとExcelが使えて入力業務ができて、数値計算にミスがなく書類整理ができて、筆談でコミュニケーションが取れる。

それなりに明るくハキハキした若い盲ろう者だったら、内定取れます。


正社員の求人はほぼないです。非正規社員になってそこで努力して正社員になるのが一番です。

ただ東京ではハローワークの各支店において、毎月ミニ面接会をやっています。


ハローワークで求人を探して内定取るには2つのパターンがあって、一つはハローワークの店舗へ行って求人検索機を使って自分で見つけ出し、職員に電話を掛けてもらって、書類選考に臨む方法。


これはほぼ確実に落とされます。合格率が極めて低いです。なぜなら、企業人事部は毎日山のように郵送されてくる書類を見るのが面倒だからです。

彼らは受身の仕事でモチベーションを高めることはほぼありません。


会社には規模にもよるけど郵便による封筒が、1日に30通から50通届きます。

だからその封筒を開封して見る作業自体に人事部のモチベーションが高まらないため、合格率は極めて低いです。

郵便物を開封しなければそれまでですし、書類選考の合否の結果すら届かないこともあります。


ちなみに、私は弱視難聴の盲ろう者ですが、書類選考が通ったことはあるけど、書類を郵送しての応募で、内定まで行ったことはありません。

さらに言うとハローワークの求人検索機で探せる求人は極めて質が低く、ブラック企業が多いです。

盲ろう者にとって、あまりおすすめの仕事探しではありません。


ハローワークでもう一つの応募パターンが上で述べたミニ面接会です。これは企業の人事部が直接ハローワークへ来られます。

たとえば、渋谷のハローワークとか飯田橋ハローワークへ、障害者を欲しい人事の担当者がわざわざ来庁します。


当然、タイムリーにいま障害者を欲しがっている企業だけが来られます。

この企業人事部側が自主的・主体的に障害者を欲しがっているパターンだと、盲ろう者も内定を獲得して仕事を得ることができます。

自分はこれで正社員求人で内定取ったことがあります。


ほんとうはもう一つ方法があって、それは東京ビックサイトで開かれる障害者の合同就職面接会に行って応募するパターンですが、

こちらは障害者側がたくさんやってくるため、盲ろう者は競走倍率が高くなってしまい仕事にありつける(内定できる)可能性が減ります。

過当競争になるためです。


よってあまり知られてない、障害者の競争相手が少ないミニ面接会の当日にハローワークへ行って人事担当者と面接すれば

弱視難聴か弱視全ろうの盲ろう者であれば、仕事を見つけること自体はできます。


特に若くて障害が進行しない病気であれば、2ヶ月も仕事探ししてればすぐ見つかります。

私の様に病気が進行する盲ろう者でも普通に20代であれば内定取れます。


ハローワークの本庁(一番大きな建物のやつ)は東京だったら飯田橋です。

飯田橋のミニ面接会はこんな感じです。


■これ

ハローワーク飯田橋のミニ面接会

出典:ハローワーク飯田橋https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/list/iidabashi/jigyounushi/chiiki_jouhou/balance_00004

このリンク先の求人はほぼすべて最低賃金のパート・アルバイターのため、最低のなかの最低の職業だけど、一つだけ1年契約の契約社員の求人があります。

信金中央金庫って会社だけ非正規社員だけど、月給制のところがあります。


■ここ

信金中央金庫の障害者求人

出典:信金中央金庫の求人(https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/content/contents/000234061.pdf

仕事内容が

  • 郵便物の受発送
  • データ入力
  • ファイリング
  • 電話対応(相談可)
  • 書類整理など

のため、聴力は不要です。

これだと弱視難聴か弱視全ろうの盲ろう者ならすべてできる仕事です。よって、内定取れる確率がかなり上昇します。


つまるところ、えり好みしなければ自分みたいに歳とって病気が悪化している盲ろう者でもなければ、目さえ見えていればという条件付きだけど、仕事自体は見つかります。

ほとんど非正規社員だし、待遇もよくないけど、働くこと自体はできます。


ファイリングとか書類整理とかやって盲ろう者が技術力を獲得できるわけないので、社会人としてのスキルはまるで上昇せず、20代でも50代でも能力はまったく一緒になってしまいます。

人として成長しません。


時間を支払ってお金を受け取りたいならこういう仕事も良いと思いますが、個人的には起業して画家や作家やブロガーのような所得の上昇し易い専門職になる道のほうがおすすめです。

歳とると会社にいずらくなるからです。


歳下の正社員にこき使われる、ファイリングとかなんの技能も修得できない仕事を30年も続けるの嫌でしょ?

障害者に人権なんてないし、障害手帳取得してしまったら人生終わるのだから。


詰んでる人生を送る(そういうシステムの場。職場に行く)なら、私は起業を選びます。

実際自分は、盲ろう者で病気が悪化してるのに、起業しちゃったし。


仕事自体はあるけど、こっちの道のほうが(あくまで可能性だが)所得が増え続けることができるのだから、希望があっていいと考えます。

昔の私はこういう求人受けて内定して、常識的に生きてたってことです。


でもそれだと歳は取るけど、ファイリングと書類整理しかできないおっさんになるのが怖かったから、独学でプログラム学んで、ブログの運営者になったわけです。

日本は規制大国ですので、常識の外に出ないと所得は増えません。それは盲ろう者も同じです。

クソみたいな体だけど、破天荒に楽しく生きていきましょう。