障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

障害者のパン屋さんは障害者ブランドで売ってるのではない。実力で売れているのだ。

よくテレビや新聞で障害者が作ったパン屋さんや焼きたてのパンが紹介される。


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開店当時は障害者ががんばってパンを焼いている。偉いね。ハンデを持ち、体が悪いのに、一生懸命に働いている。

よし。一つ買ってみよう。

ということで、開店当初は長蛇の列ができるのだ。


しかしながら、街に障害者のパン屋さんがまるでないのは、なぜなのか?さっくりと答えを言ってしまうと、倒産したからだ。

お客さんが買ってくれるのは開店当初だけであり、障害者ブランドは訴求力に欠けるのだ。


みなさんはこの2つのパンがあったらどちらのパンを買いますか?

  1. 安くておいしいパン
  2. 障害者ががんばって作ったまずくて高いパン

最初は障害者が作ってくれたのだからということで、後者のパンも少しは売れるのだ。

だが、1ヶ月、2ヶ月と高くてまずいパンを消費者は選ぶだろうか。


選ばないよね。当たり前だけど。

消費者が商品を購入するとき、ミクロ経済学によれば

 価値>価格

のときに商品が売れる。


消費者は商品を見たとき瞬間的にプライジング(値付け)しているのだ。

120円くらいの価値のあるパンを障害者が焼いたというだけで350円で売っていたら、どう思うだろうか?


最初の1回は買うだろう。ボランティアや寄付の精神での購入だ。だが、2回目以降誰が購入するだろうか?

誰も買わないんだよね。


障害者になると手先が器用になり、パンを焼く技術が健常者よりも優れているのだろうか?

優れているわけないんだよね。


シグナリング理論を使うと、ではいま営業を続けている障害者のパン屋さんとは、どんなパン屋さんなのか?

これはね。とても簡単なんです。


そうです。

倒産しないで売れ続けている障害者のパン屋さんとは、障害を売りにしていない、 障害ブランドで訴求しているのではなく、ただ単に実力があるから売れているパン屋さんなんだよ。


つまり、市場での競争が始まってしまったら、もう障害者健常者関係ないの。安くておいしい高品質のパンが選ばれているのさ。

(当たり前だよね。簡単すぎてすまんwww)


よって、いま営業を続けている障害者のパン屋は、障害を売りにしているのではなく、ただ単に実力があるから売れているんです。

障害は儲からないのですよ。


それでも営業を続けられているパン屋さんは、企業努力によって安くておいしいパンを日夜販売し続けているから営業できているんです。

超簡単なミクロ経済学のお話ですね。


実際に障害者のリアル×東大生のリアルって本で、障害ブランドでお店を出したら開店当時以降は、もう全然お客さんがこなくなり倒産しかけたという話があったため、

あ、これミクロ経済学のお話よね。

と思って、ここにその論理を執筆してみました。


つまりはそういうことです。消費者はすべての商品及びサービスをプライジングしているんです。

で、その自分が値付けた価値よりも価格が安かったときに、商品を購入しています。


イケアとかユニクロとかニトリとか100円ショップとかいくと商品が安く感じるのは、自分が無意識的に付けた価値よりも、価格が安いからです。

ミクロ経済学はほんとうに使える学問だと思います。


人間がどう動くのかが動く前に分かるのだから。ということで、実力のあるパン屋さんだけが生存し、あとは全部倒産するんです。

障害者だからという甘えは許されません。


消費者は実力(コストパフォーマンスと呼ぶ)だけで商品を購入しているんです。

一生懸命がんばったのにー!とか全部無意味なんですよ。ほんとうはね。そういうことです。