障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

弱視難聴の盲ろう者は仕事とか見つからないから、自分で仕事を作り出そう!

最近常々思っていることの一つに、盲ろう者は絶対起業すべき!

ってことが挙げられる。


☆☆☆


ハローワークには障害者求人というものがある。

これは障害者を専門に募集している求人のため、一般的な健常者は受けることができない。


なぜなら、障害者の法定雇用率を満たすための求人だからだ。

企業は45.5人に1人は障害者を雇わないと一人あたり50,000円の罰金を支払うことになるため、それを逃れるための求人と言うことができる。


だけどあまり知られて無いけど、これの採用率(合格率)は非常に低いのだ。

ハローワークの障害者求人に10人とか20人の障害者が受けに来るが、全員落とされることもある。つまりは、合格率0%ってことだ。


盲ろう者になると、それがさらに厳しくなる。

盲ろう者専用求人などというものが存在しないから、障害を1つしか持っていない人たち(障害者)と競走せざるを得ないのである。


盲ろう者が障害者と競走したら確実に負ける。全盲ろうもそうだけど、弱視・難聴者でも、普通に敗北してしまう。

しかも努力が認められるのではなく、どんなに努力しようが頭が良かろうが高学歴だろうが、障害者求人に落とされるのである。


ハローワークの担当者に障害者求人を受けたいと言うと、どの担当者も紙に書いてくれる。

何を書いてくれるのかというと

  • その企業を受けた人と
  • その企業に落ちた人

の数をである。

で、大体合格率は1割程度なのである。


あまりにも過酷な合格率なのだが、盲ろう者が受けた場合これがさらに酷くなるから、数値は教えてもらったことがないけど、3%とかそれよりも厳しい数値になることは当然なのである。


自分も弱視・難聴の盲ろう者だけど、305社受けて全部落ちてるし、無残であり、過酷な現状なのである。

だから雇ってもらうこと、仕事を見つけることが極めて難しい盲ろう者は、自分みたいに全員起業すべきだと思う。


特に弱視と難聴を組み合わせた盲ろう者はどちらかと言えば障害が軽度なのだから、絶対に起業すべきだ。

仕事が見つからないなら起業して自分で生み出せばいいのだ!

障害者求人のもう一つの特徴に、事務職の求人が多いのだが、その求人のほとんどの仕事内容に、電話対応が明記されていることが挙げられる。


つまり、応募条件の一つに「電話対応」と書かれているのだ。

これ、難聴者とろう者は障害状況的に無理だから、その求人をたとえ受けたくとも、除外しないといけない。


すると受けられる求人数がほんとうに少なくなってしまうのだ。事務といえば8割の求人で「(要)電話対応」と書いてあるからだ。

これでは努力しようにも、そもそも応募することすら許されない現実があるのだ。


逆に盲ろう者が起業しよう!と心に決めたのなら、日本の社会福祉は、私たちにとってとても充実した制度となっていることが分かる。

親元が盲ろう者の受け取りを拒否したとしても大丈夫。生活保護制度があるからだ。


確かに生活保護盲ろう者でも7.5時間も聞き取りやら尋問やら資産査定やらを受けさせられるけど(経験者談)、公務員の人たちはほんとうに親切にしてくれるし、なによりも私の起業を応援してくれるのだ。


履歴書とか職務経歴書とか一生懸命作ったのに、日本の企業はそれが盲ろう者が作ったものだと分かった途端、見てくれることさえせず、書類を送り返してくる。

メールでデータを送るとその日のうちに応募書類を送り返してくるのだ。


これでは落ち込んでしまうし、心が壊れてしまう。

努力しよう。社会に貢献しよう。労働者になろう。という気持ちが失われてしまうのだ。


どんな体になったとしても努力したらやっぱり報われたいのだ。努力に応じて成果が出る。なんてことは社会ではあり得ない。

でも起業してWebサイトを運営しているとGoogle検索エンジン盲ろう者だから検索に表示させない。などという差別を絶対にしないのである。

日本の企業は盲ろう者だから書類を受け取らない。聴覚障害者だから電話対応ができず使えないから、応募すらさせてくれないのに、だ。


Googleはそういうことをしない。人を障害状況で判断せず、機械的に評価してくれる会社である。その機械的とは、具体的には実力さえあれば障害状況なんてどうだっていいという価値観なのである。


何個障害を持っていても実力(文章力)さえあれば、それだけでいいよ。とGoogleは言ってくれるのだ。ほんとうに良い会社である。

だから私は弱視難聴の盲ろう者だが、検索1位のキーワードが幾つかある。


いま10個くらいかな。努力してもどうにもならないこともあるし、絶望的なこともある。

病気が進行しているし、視力が落ちているから、恐くなってしまうこともある。夜中に起きだして狂ってしまうこともある。


だけど、起業してしまえば、希望もそれなりにはあるのだ。弱視難聴でもGoogleと読者様は文章力さえ高ければ、お構いなしに読んでくれるのだ。

ある程度、努力が努力した分だけ成果が出ると、もっと仕事をしたい。という気持ちになる。

この感情こそが向上心を生み出すんだと思う。やる気が持続する源泉となるのだ。


1,000本2,000本と記事を書き続けられる秘訣は、記事を書いたら、書いた分だけそれなりに評価されているのが分かるときに、もっと書きたい。

もっともっと仕事がしたい。というまっとうな善循環の感情になるのである。


そのため、盲ろう者は努力が報われない、一生正社員になれない、単純作業しかさせてもらえず、出世も見込めない被雇用者よりも、経営者になってしまったほうが遙かにいいと思う。


少しだけど希望が見えてきたかなと思えるからだ。経営者になってからは、毎日が少しだけ楽しく感じられるのだ。

そっちのほうが生きてて楽しくね?

って思ってる。


なので私は自分と同じ障害状況の盲ろう者がいたら、とりあえず日本なら生活保護を受ければ死ぬこともないし、一日中全部仕事ができるほど社会が豊かなのだから、とりあえずは起業でもしてみたら?

と勧めることにしている。


と言っても、盲ろう者の知り合いも友達も、一人もいないのだがね、自分。

家で仕事ばっかしてるから、外に出ないしね。

外に出るのは損失であり、仕事の生産性が落ちてしまうことを知っているからなんだけどね。