なんか知らんが、これ見てたら底冷えしてきた。
頭痛くなってきた。
☆☆☆
これ↓
■ドル円レート
物価の上昇は為替の変動から最低3ヶ月遅くとも半年後に反映されるから、1ドル154円台の輸入原材料価格の値上がりは、その頃になる。
コンビニとかスーパーで砂糖や小麦粉、コーヒー豆を使った商品が軒並み上昇することになる。
当たり前だけど米とかキャベツとかレタスとか牛乳とかは上がりませんからね。
だって輸入してないし。米。
いま上がりまくってるのは、パンとか、パスタとか、鶏肉以外の肉とか、コーヒーとか砂糖やチョコレートを使ったお菓子とか、輸入原材料に頼ってる商品。
米なんてここ25年値上がりしてない。
円安時には米を食え!とはこのこと。
普通さ、YCC(マイナス金利政策)解除したら、日銀当座預金残高増えるよね。
そしたらマネーストック減るよね。
売りオペしてマネタリーベースも減ったら貨幣つまり円の価値が上昇するよね。
円の価値が上昇したら円高になるよね。
なのにならない。
ウケる。
マクロ経済学において、街中に流れてる金の量のことをマネーストックと呼ぶ。
通貨供給量のこと。
札束と日本人の預金残高の合計のこと。
銀行は金余りのとき、その金の一部を日本銀行に預ける。
日本人が現金を多く持つのを嫌うとき、そのほとんどを銀行に預け入れているのと同じように(現ナマで1,000万とか自宅に保管するのめんどう)、銀行も余分な金は中央銀行たる日本銀行に預け入れている。
この金利が日本ではずっとマイナス金利だった。
つまり銀行が日本銀行にお金を預け入れていると、逆に利息を取られていた。
だから銀行は街中に金を撒く必要があった。
景気回復のための措置だった。
まあ、マネーストックは増えてなかったんだけど。
マネタリーベースだけ増えてマネーストックは増えず、信用乗数だけ下落していった。
日銀当座預金残高を含めた日本にある金の量をマネタリーベースと呼ぶ。
マネーストック+日銀当座預金残高の合計額のこと。
このマネタリーベースが物価に直接影響を与える指標である。
なぜなら円の総容量のことだから。
銀行の預貯金も含めて発行された円の総額のことだから。
円の総容量が500兆円のときと1,000兆円のときでは円の価値は2倍異なる。
普通、通貨の供給量を減らしてやれば、その分、その通貨の価値は高まる。
ダイヤモンドや金と同じ。
通貨というのはバラマキをすればその通貨は価値を貶めることができる。
円を刷れば円の価値は減る。
逆に円を減らせば、円の価値は高まる。
つまり通貨の量を減らしてやれば、その通貨の価値を高められる。
ユーロはまだできたばかりだから通貨の価値をゴミクズにしたくはなかった。
だからギリシャにあんなにも厳しい財政緊縮を求めた。
バラマキをさせたくはなかった。
市中にユーロを撒きたくなかった。
貨幣の価値を貶めたくなかった。
さて、日本と米国の金の量。
発行されてる円とドルの量。
街中にある金の量(これをマネーストックと呼ぶ)と、日銀当座預金残高にある金の量。
両方併せたマネタリーベース(円を刷った量、ドルを刷った量)はどうなっているのか。
国際比較してみる。
するとこうなる。
■日米マネタリーベース国際比較
出典:歴史的な円安、これからどうなる・・・?(https://fpsdn.net/fp/yogawa/column/2296)
グラフ左側、1ドル70円台だったとき米国だけマネタリーベースが高かった。
ドルだけじゃぶじゃぶ刷りまくっていた。
つまりドルの発行量だけが増えていた。
円は刷られていなかった。
ドルの量だけ増え、円は刷ってない。
すると円の価値が高まり、円高ドル安になる。
希少性があるほうが、少ない貨幣のほうが、金やダイヤモンドと同じく価値が高まる。
グラフを右へと見ていこう。
黒田バズーカによって円は刷られすぎた。
500兆円も刷った。
それによって、アベノミクスによって、円の価値は紙クズ以下となった。
円は発行されすぎてゴミになった。
ドルも発行されまくっているけど、米国は経済成長している(GDPが増え続けている)し、経済規模の拡大に依る貨幣量の増加なので問題ない。
日本はGDP(国民所得)が増えてないのに無理やり貨幣である円だけ刷った。
円を刷れば刷るほど円の価値は下落する。
もし下落しないのであれば、変動相場制でないのであれば、円をいくらでも刷ってやればいい。
そうすればアメリカの肉だって刷った円でいくらでも買い放題だし、会社もGoogleだってMicrosoftだってタダで買収し放題になる。
でも、通貨は刷ったら刷った分だけ価値が下がる。
変動相場制を採用している以上当たり前である。
変動相場制になった理由もこれ。
昔はドルと金を交換できた。固定相場制だった。
1ドル360円で固定されていた。
円を360円ずつ刷れば金と交換できた。
そしたら円刷りまくればいくらでも金をゲットできますよね。
それだと刷った国だけ大儲けできてしまうから、国際社会は変動相場制を採用するに至った。
変動相場制の場合、日本人がアメリカの肉が食いたくなったからと言って円を刷りまくれば、つまりマネタリーベースを増やしまくれば、その分、円安になる。
なぜなら通貨の価値を決めるのはそれを使用する人々の信用によってその通貨の価値が決定付けられるためである。
通貨とは信用によって成り立っている。
刷りまくられる通貨など信用に値しない。
円安の原因はこれ。円の刷りすぎ。
アベノミクス第一の矢。
異次元緩和で円は刷られすぎた。
ちなみに第二の矢は積極的な財政出動であり、金を撒きまくった。
日本人につき1人10万円ずつ定額給付金を配ったし、飲食店には1日6万円ずつ現金を配った。
年間80兆円ずつ長期国債を発行させ、日銀に買い取らせた。
円の価値を毀損させた。
いま円安物価高、円が安いから基軸通貨(国際取引通貨)であるドルで取引する原油、ガソリン、電気代すべて値上がりしている理由は、当時バラまいたツケをいま私たちは支払っているに過ぎない。
10万円受け取っちゃたんだからね。
その分、電気代を10万円多く払うわけよ。
毎年ね。ええ…。
で、YCC解除したのに、利確売りの如く円がいまさらに下落している。
ドルのマネタリーベースも増えているのに、円だけ売られている。
これは株式市場と同じ。
まったく同じ論理性。
不安要素が減ったから安心して円が売られている。
たとえばSONYの当期純利益が前年の4倍になり、1兆円を越したとする。
すると新株を発行していなければ(普通は発行していない)、EPS(一株あたりの当期純利益。当期純利益÷発行済株式数で算出)は、4倍になる。
1株当たりの収益における価値が4倍になるためだ。
なぜなら発行済株式総数は変わらないのに当期純利益が4倍になるのだから、一株あたりの当期純利益(これをEPSと呼ぶ、ちなみに、株式における一番大事な指標であるPERは株価÷EPSで算出する)は、同じく4倍になるためだ。
配当性向(当期純利益における利益処分の割合、利益のうち何割を配当として配るかの比率。配当性向20%なら、当期純利益の2割である2,000億円を配当としてその年に株主に配るということ)が同じなら、株式の収益における価値は4倍になる。
にもかかわらず、株式市場において普通は、利確売りされる。
当期純利益が1兆円と決算公表されるとSONY株は売られる。
なぜなら、それは株式市場の予想通りだから。
予想外であれば、株価は変動するが、予想通り1兆円だった場合グッドニュースなのに、むしろ安心して高値で株式は売られる。
これを株式市場では「織り込み済み」と呼ぶ。
YCCの解除も同じで、円高要因においてはグッドニュースであるはずなのに(マイナス金利解除して金融引き締めしてマネタリーベースが減って、円の供給量が減れば、円の価値は高まる、上述したように円の希少性が上がる)、逆に動いたということである。
とりあえず今後もまだ物価が上がる見込みなので(どこまで上がるのかは誰にも分からない)、とりあえず必要なもので大きなもの、電化製品とかパソコンとか、洗濯機とか電子レンジとか、物価が上がる前に買って置こうと思う。
ちなみに当たり前のことを書くが、基本的に物価は上がり続けるものである。
ただし、最近の異常な物価高は、全部アベノミクスのせい。
酷い国。
P.S.
4月13日に寄付が2,000円も入金されました。
今回のような記事で喜ばれるのか(最近ブログの評価が高まっている、なぜ?)、分かりませんが、noteに書かずこっちにマクロ経済学を使った物価と為替と貨幣の関係についての詳細な記事を書きました。
喜んでいただけたらありがたいです。
寄付ありがとうございました。
(おしまい)