障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

日本の投資家って大変やなって思う

最近、承認要求(私がここにいるって要求)がないため、記事を書かず、論文を読み漁っていた。


☆☆☆


ずっと論文を読む→寝るの日々だ。

これは、そこそこに幸福感が高いのではなかろうか。


年末は負けるゲームをやると決めたので、あと自己顕示欲とかそんなのないので、インプットに専念していた。

私は永遠の命がほしかった。


そして現代社会では誰しもが哲学的永遠の命を手に入れることができる。

擬似的な永遠の命、それは「読書」で獲得可能だ。


エール大学なりハーバード大学なり、別に東大でもいい。

そこらのエリートの教授が10年の年月を掛け、論文は出版なされる。


私はそれを2週間で読み終える。

この知的読書生活とでも言うべき日々を1年続けてみたとしよう。


すると私は擬似的に260年生きたことになる。たった1年でだ。

計算式はこう↓


■永遠の命の計算式

 (365÷7÷2)✕10年=260年

まず、365日を7で割り1年は52週あると知る。

52週あると、私は400ページ程度の論文を26本読み終える。


括弧内の計算式がこれだ。

ハーバードなりエールなり東大なりの教授はこの1冊を執筆するのに、10年掛けている。


よって私はたった1年で彼らの人生260年分を吸い上げていることになる。

読書の効果とはこれである。


なんでこの人、こんなに物を知っているんだろう?

という人は、大抵1000年は生きているからに他ならない。


他人の人生を擬似的に取得しているのだ。

まあ、別に、それは果てしなくどうでもいい。


ここで読書しろとか言っても、やる奴はやるし、やらん奴はやらんのだ。

企業面接でこれからがんばります!とか言う奴は大体低評価を食らう。


私は管理側の部署でも働いてたから、面接に来た求職者を点数付けしてるの見て、かなりドン引きした経験がある。

これからやります!

は、いまはまだなにもやっていませんの同義語である。


読解力と推論、まはた戦略的思考回路があれば、瞬殺で求職者がどんな人間なのかが分かる。

少なくともその人の熱意は分かるのだ。


では、有能と思わしき人物はどう受け答えするのか。

プログラマーの採用試験においてこれからがんばります!はアウトである。

(でも、あの市場は、いつも人材難だから採用されることもよくある)


では、どんな受け答えがベストなのか。

それは、すでにプログラムを作ってます。このコードを見てもらえませんか?

と言い、自分が自宅で作ったゲームなりECサイトなりのプログラムを紙で印刷したやつを持ってきて、ここのプログラムの書き方がわかんねえ!


もっと上手くなりてえよ!

とキレるような求職者が(こいつヤバいな、やる気ありすぎるわな)と思われウケるのである。


そこまで行かなくても、ソースコードを提出するくらいしたほうが良いのは確かである。

これについてのインセンティブ理論を書くと1冊本が書けるところまで情報が脳内にあるため、横道に逸れるから、今回は書かない。


しかしできる奴はすでに走り出しているし、中途採用ならサーバやプログミング言語の質問をされ受け答えできないと、あっ、こいつ駄目やな。話にならん。

となる(経験済み)。


話を元に戻す。

いま論文を読み漁っていたら、野村證券のサイトに出会った。


結構綺麗な日本語だった。

私も有料記事で書いた効率的市場仮説の証券用語解説集のページだった。

一部抜粋する。


効率的市場仮説(こうりつてきしじょうかせつ)

分類:投資理論

Efficient-market hypothesis の訳語であり、現時点での株式市場には利用可能なすべての新たな情報が直ちに織り込まれており、超過リターン(投資家が取るリスクに見合うリターンを超すリターン)を得ることはできず、株価の予測は不可能であるという学説である。

出典:野村證券ホームページ(https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ko/A02426.html

株式の予測なんてできたら誰もが億万長者になれる。

しかし人類はまだそこまでの知力に到達していない。ノーベル賞受賞者ですら株の予測は不可能である。


日本で投資をする人って(ていうか日本人の場合、投機と投資とギャンブルの違いすら知らないで投資しているのだが)

なぜか自分は勝てる!と思ってるんよね。


まあ、どうでも良いけど、効率的市場仮説によって株価は動いている。

たとえばSONY株でもトヨタ株でもどれでも良いが、これらを売り買いしている奴は全員プロである。


投資歴20年とか30年とかの奴らが売ったり買ったりしている。

ほとんどの初心者は1年ないし2年で身ぐるみ剥がされ、株式市場を退出している。


これについて書くとまた1冊か2冊の本が書けるため、私は何も言わない。書かない。めんどい。

要は市場はプロばかりなのだ。


だから現在の企業の株価は恐ろしく効率的であり、正しい価格を常にプライジング(値付け)しているわけだ。

株式市場は常に正しい。そして非常に美しい。あの株価にはめちゃコストが掛かっている。


多くのプロの人生が消耗されているのだ。

日本の投資家は、こういう超効率的な市場に弱者がやってきたら一気に毟(むし)られるって、なぜ分からないのだろうか?


というか、なんでプロスペクト理論のドグマから抜け出せないのかが私には分からない。

行動経済学、心理経済学、マクロ経済学ファイナンス理論、ミクロ経済学、なにも地図を持たずに株式市場に入ったら、毟(むし)られる側に立たされると、なぜ理解できないのだろうか。


アリアハンを出たレベル1の勇者がいきなりリムルダール行って、レベル68のグリズリーにボコられるようなものである。

効率的市場仮説を抜け出す方法はある。


ゲームのルールを変えることもできる(というか別の市場に行けばいいのだが)。

ちょうど20年前、私は株式投資を始めたが、さらに言うとその後メガバンクの証券会社部門でも


働いていたが、同僚の証券会社社員で投資とかやってる人は、一人もいなかったぞ。

まあ、それもどうでも良いのだが、株やるのに年間100時間は勉強した。


時間を奪われた。

おかげで四季報一冊全部読む羽目になり(ええ、アホですよw)、その後の人生の役にも立った。


それはいいとして、期待収益率3%で100万円ぶっ込むと、翌年には100万円の金が103万円に増える。

それに費やした時間は100時間である。


時給換算すると3万÷100時間で時給はたったの300円だ。

最低賃金の3分の1以下だ。


この100時間をもしサラリーマンとして残業に当てると、サラリーマンの時給は残業だと割増価格だから

低く見積もって時給2500円として、100時間ぶっ込むと25万円であり


3万円より25万円のほうが高いし仕事上のスキルも身につくし、出世にもつながるし、良いことずくめだと思うのだが、なぜ真剣に仕事に打ち込まず投資とか言い始めるのだろうか。

昔の私をひっ叩きたい思いである。


そんなことを思考していた秋の夜長なのであった。

ほんと昔の自分は無知だったなと、常々思う。お恥ずかしい限りだ。


(おしまい)


P.S:ちなみに効率的市場仮説を打ち破る方法もnoteに執筆済みである。

350円もするので買う必要はないけど、一応ここで宣伝しておく。蛇足ではあるが。