障害者新聞

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日本の本屋が倒産を繰り返す本当の原因について

最近、日本の本屋さんが倒産しまくっています。

本屋の存在しない自治体が日本全体の2割に達してしまい、既に北海道ではなんと58の市町村で本屋が存在していません。


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だけどよく考えて見ると、本屋の存在しない地方自治体の人はまるで困っていないことが分かります。


だって、Amazonで本買い放題だし、電子書籍で本屋さんへ行かなくても家で寝っころがって、発売日に読み放題だからです。


むしろ本屋があった時代より本屋がないいまのほうが快適な生活を送れてしまっているため、消費者は誰も本屋に行かなくなったために本屋が倒産したというのが現実です。


本屋さんの店長は嘆いたりAmazon批判を繰り返していますが、これって自動車産業ができたときの馬車会社の言っていることと全く同じであり、歴史が繰り返されただけです。


明治時代の馬車産業の社長は「自動車の流通する社会は、馬と人とのコミュニケーションや温かさのない冷たい社会だ!と言い(なんて言ってたのか知らんけどw)


現在の本屋さんは「人が本屋に集まるコミュニティーのぬくもりと温かみがなくなってしまった。」と言い放ちます。


これでは、明治から日本人はまったく成長していないことが分かります。勉強しないんだな、と。


別にそれはそれで良いんですが、努力と創意工夫をしている本屋さんは、倒産なんかしません。


東京でも「とらのあな」のようなセレクトショップの本屋さんや本屋さんの店員があなたに一番おすすめの本を選んでくれるという、ただ本を陳列しているのではなく、本の目利きをしてくれるお店はまったく倒産していません。


要するに、何の工夫も努力もしていないただ本を陳列しているだけのその他大勢の本屋さんだけが倒産し、自分たちで創意工夫を繰り返し、新たなサービスを提供している本屋さんは倒産していないのです。

こんなの自業自得じゃん。


明治の馬車産業だってほとんどが倒産したけど、いまでも乗馬というレジャースポーツは残っています。


馬車から趣味としての乗馬に産業を変質させた企業は自動車が普及して100年経っても棲み分けができており、むしろ自動車と乗馬では全く競走していない新たな市場を作り出してしまったのです。


本屋もそうで、あまりにマニアックな漫画だけを陳列する「とらのあな」のような本屋さんや、いまの貴方にベストな本を選んでくれるという本のソムリエが運営する工夫を凝らした本屋さんは、今後も倒産することなく経営していくと私は考えております。


要するに努力していないその他大勢のただ本を並べただけの本屋さんだけが倒産したという事実だけ理解しておけば、後は問題ないということです。

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