障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

健常者が書いた障害者コラムは超絶つまらない。

よくネットで「障害者とはこういう奴等でして、頑張っているからあきらめませーん(笑)」みたいな、意味不明な障害者のコラムがあります。

書いているのは体が丈夫な健常者です。


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体の丈夫な健常者が書く障害者コラムは実につまらないです。


彼らの書いた障害者コラムは、だいたいフォーマット(型)が決まっています。こんな感じです。


■こんな感じ

  1. 一度は障害によって夢を挫折した。
  2. だけどあきらめず頑張りたいw。私は頑張りたい(笑)
  3. 夢を諦めず頑張っていたら、なんだか夢が叶った
  4. これからも頑張りたい(笑)

多くの障害者は夢を叶えることができず、努力しても就職できず、結婚できず、所得が健常者の半分以下で、失業率も大学進学率もすべて健常者の半分以下で、もがき苦しみながらぐっと堪えて、我慢しています。


それなのに、努力して東大に合格した盲ろう者(全体の0.0000001%)をインタビューして、頑張ったらあああああ東大に行けましたぁアアアアアー!!東大いっとうだいイイイィィィー!!!とか意味不明すぎてワロリンゴwwwwwww


それって頑張ったからではなく、地頭が良かったからなんじゃないの?


よくヘレンケラーを持ち出す人いるけど、幼少時より専属家庭教師の付いた何不自由しない生活の超金持ちと、貧乏人では取れる選択肢が異なることが、なぜ分からないのか。


一生ニートできるだけの財力があれば誰だってのん気に大学行って、そこそこ幸福に生活できるでしょう。


だけど、ほとんどの障害者はそんな富裕層じゃありません。みんな何らかの挫折を経験しながら、もがき苦しみ夢を諦めたり、もう今回の人生はこんな感じでいいやと投げてしまっているのがほとんどです。


辛いなか体が治ることもなく、障害を一生背負って苦しみ、気が狂い、一時は発狂し、病院通いして貯金がすべてなくなり、周りからかわいそうかわいそうと言われ、ゲラゲラ笑われ、馬鹿にされ、それでも必死になって、歯を食いしばって、生きているのが現状です。


夢なんて叶うわけないじゃん。そんな全体の0.0000001%の人間にだけスポットライトを当てて、何がしたいのか、意味がよく分かりません。


どんなに努力したって視覚障害者は車の免許もバイクの免許も取れないし、大学で一番前の席に座っても、全部見えないんです。

努力したって無理なものは無理です。


それを強引に「頑張った甲斐あって夢叶いましたあー!」みたいな激レアケースを持ち出しても、あまりにも現実と乖離しすぎていて、リアルさがまるで伝わってきません。


努力して成果が出なくて、もがいて苦しんで、気が違ってしまって、のた打ち回って、会社230社受けても全部落ちて(これは私のリアル)、それでも必死で精神を繋ぎとめているのが障害者という人種です。


だから健常者の書くお決まりの起承転結の最後はハッピーエンドのコラムを読んでいると、これ、どこの妄想国なの?

と思ってしまいます。


自分が障害を患ったら発狂して狂ってしまうのに、超絶他人事で夢が叶いましたーァ(笑)!とか言われると、何でそんな実情と乖離した記事書くかなって思います。ヌルい文章であり、ぬるい社会です。


障害者の人生はもっと生き地獄だし、別にそれでいいと思う。人生ハードモード上等だと思う。もう慣れたし、もうどうでもいいです、今回の人生は。あきらめたから。


それでも成果を出すべきだし、どんな体だろうとも「成果こそすべて」というのが私なりの考えであり、社会に出たら競争は避けられないというのが、自分の信条です。