障害者新聞

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【決定版】就職活動で内定できる人とできない人の一番大きな違いとは何か?

新聞やニュースを読むと、日本はいまとても就職難な時代にあることが分かる。


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2021年11月の有効求人倍率はなんと脅威の1.06倍である。

これは求職者100人に対して106件しか求人がないことを意味する。

ソース↓


■2021年11月の有効求人倍率 1.06倍 新規求人は11か月連続減少

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出典:NHKニュース(https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/economic-indicators/detail/detail_09.html

ほんの1,2年前まで有効求人倍率は1.5倍を越えていた。つまり求職者100名に対して求人が150件以上あった。

それが新型コロナウイルスに伴う不況によって、44件の求人が消失してしまった。

よって、つい1,2年前と比べて内定する難易度が、同じ能力で同じだけ努力したとしても、29.3%(1-1.06/1.5)の求人が消滅し、難化したのである。


就職活動とは椅子取りゲーム。椅子の数が多いときは内定しやすいが、椅子の数が少ないと難易度は激烈に上昇する。

だからマスコミの言っていることは正しい。

新規の求人数が11ヶ月連続で減少しているということは、11ヶ月連続で椅子の数が減っていることを意味する。


椅子取りゲームの難易度が毎月上昇しているのである。

現在就職活動するという行為は、ここ7年間で一番難易度の高いゲームに参加することと同義である。

現行の有効求人倍率は上のグラフにある通り、7年前と同じ水準で推移しているためだ。


戦後の長期的推移を見ても、わずか1,2年前まで求職者にとってどれほど有利なゲームだったかということがよく分かる。

戦後70年間の推移は下記の通りだ。


■戦後70年間の有効求人倍率完全失業率推移(2021年度は赤丸の部分)

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出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0301.html

戦後のデータを見ると、高度経済成長期、バブル期、アベノミクスと3回有効求人倍率が上昇していたことが分かる。

そして80年代後半のバブル期の伸びよりも、つい1,2年前のアベノミクスのほうが増えた求人が(ほぼ非正規枠だが)、正規非正規を問わなければ、就職活動自体は楽なゲームであったと言える。

ここ1,2年前までは直近70年間で高度経済成長期の次に椅子の数の多い、絶対的に求職者有利なゲームに参加できた千載一遇のチャンスだったのである。


それが新型コロナウイルス不況によって台無しになったというのが長期観測グラフから見て分かることだ。

さて、これらはマクロ(国家全体)の話である。今回の記事では「ゲーム」という言葉を使っている。

就転職活動は椅子取りゲームであると何度か書いている。


確かに求人が余っていて人手不足な業界であれば、まるで応募者がいないのだから、普段は採らないような少し能力の劣った求職者や、学生であっても、ウチで採用して育ててみよう。

この学生以外応募者がいないのだから、とりあえず採って育てて、ウチで一人前の社会人まで能力を伸ばし戦力にすれば良い。となる。


つまるところ、普段は入れない優良企業でも好景気のときは入れてしまうし、逆にいまみたいに不況期においては能力の高い求職者や学生さんであっても、少ない求人に応募者が殺到しているのだから、そのなかから一番優秀な応募者だけ採っていくことからも、かなり優秀なのに入りたくても入れない。能力は高いのに落ちてしまう。

という人、要はあぶれる人が出てくるのである。


しかし、このマクロの現象は、ミクロ経済学によって問題解決が可能な事象である。経済学によって求職者を内定させることは可能なのだ。

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前回のめちゃ売れたこの記事の続きです。