人間はどんなときにモノを買うのか?
それは、「商品の価値が価格を上回ったとき」です。(この知見はミクロ経済学で勉強します。よって、今回のエントリーは、ミクロ経済学のお話です。)。
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自動販売機やコンビニの清涼飲料水は、春や秋はあまり売れませんが、夏になるとよく売れます。それはなぜか?
人間は無意識のうちに商品を見ると、そのすべてに、自動的にプライジング(値付け)をしています。
そして、春や秋や冬はそれほど喉が渇いてないため500ml入りのコカコーラ・ゼロが自販機で140円で売ってても、「家に帰って飲めばいいや」と無意識のうちに論理的に思考して、買うことはありません。
それが夏のクソ暑い真夏日だと同じ自動販売機、同じコカコーラ・ゼロでも、家に帰る前に今ここでコカコーラを飲むのには140円以上の価値がある。
という人が多数を占めるため、夏になると清涼飲料水がたくさん売れ、キリンやサントリーの株価が上がるのです。
つまり、人間はそれぞれの商品に対して自動的にプライジング(値付け)をしていて、それは場所や季節によっても変動していると言う事ができます。
お金を節約して生活する場合、毎月の食費や水道光熱費などの生活費を削っても、お金が貯まらない人がいます。その理由は、たまに大きな買い物をしてしまうためです。
たとえば、2ヶ月に一度、15万円もするデジタル一眼レフカメラや10万円する交換レンズを購入してしまったら、普段は節約していても、貯金が貯まることはありません。
では、どうすれば貯金が貯まるのか?
年収300万円で貯金しまくってマンション買って2年でローンを全額返済した自分としては、費用対満足度を意識して買い物をするのが一番良い節約術だと思っています。
サラリーマンとして働いていると、別に好きな仕事ばかりではないため、2週間に一度くらい物欲が溜まって、ガーっとお金を使いたくなることがあります。
そのときに15万円するデジタル一眼レフカメラを購入すると、満足度は100%になり暫くの間、購入から1ヶ月くらいは物欲が生まれなくなります。
そして、1ヶ月経つと、また仕事のストレスが溜まってきて次のカメラやら交換レンズやらを買いたくなってしまいます。
そうではなく、費用対満足度の概念から費用は極めて安いのに、非常にストレス発散できる商品を、意識して購入すればいいのです。
たとえば、漫画本がそれに該当します。仕事のストレスが溜まって物欲を発散させたくなったら、ブックオフへ行って100円の漫画本を10冊くらい大人買いするのです。
そして、家に帰って酒なりコーラなり飲みながら、休日に10冊一気読みすれば、かなりのストレスが発散されていることに気づくはずです。
15万円するデジタル一眼レフカメラで100%の物欲を満たし完全に満足するのではなく、1,000円で80%程度の物欲を満たし、ストレスを発散させれば、また1週間は物欲がやってこなくなります。
15万円で1ヵ月後にまた物欲がやってくるのと、1,000円で1週間後にまた物欲がやってくるのとでは、1日あたりの物欲増加の計算式は
【カメラ】150,000÷30=5,000円
【漫画本】1,000÷7=142円
となります。
よって、カメラだと一度物欲が0%になっても、その後、1日5,000円ペースで物欲が増加していくのに対して、漫画だと1週間後にまた物欲がやってくるけど、また、1,000円で10冊漫画本を買えば、1日あたりの物欲増加ペースは142円で済むのです。
テレビゲームも初代プレステやスーパーファミコンなどのレトロゲームだと、同じように物欲の増加ペースとストレスの発散量において、漫画本と同じで価格が安いため、極めてコストパフォーマンスの高い趣味と言えます。
はっきりと言ってしまえば、仕事のストレスにより発生する物欲を出来る限り低価格で発散してくれるお金の掛らない趣味を持つと、生活費以外はほぼすべて貯金になりますので、お金がどんどん貯まっていきます。
読書やインターネットや川遊び、海釣りなども、高価な釣り用具や課金制のゲームをやらなければ、コストが掛らず、その割りにストレスを発散できるコスパの高い趣味です。
プラモデルとかフィギア創作とか漫画やイラストレーター(お絵かき)なども、お金の掛らない趣味です。
高価なモノを買って、一時的に仕事で溜まったストレスが0%にリセットされても、仕事をしていればまたグングンとストレスは蓄積し、それが物欲に変換されます。
そのため、費用対物欲発散量で論理的に頭のなかで物欲とストレスがどれくらい発散できるのかを、それぞれの商品を購入する前に頭のなかで、事前に思考します。
そして、もっともコスパの高い低価格でストレス発散量の多い商品を購入し、自分の脳を騙し騙し安上がりな趣味を続けていくと、その分、貯金は無尽蔵に膨れ上がります。
大切な事は商品購入前に論理的に思考することです。
価格と物欲発散量を計算し、もっともコスパが良く、そして楽しめる趣味を選ぶことが、節約において最も大切なことだと言えます。
購入時に大いに興奮する高価格な商品ではなく、スルメイカのように味の持続する低価格な商品を購入し、できるだけ長く使用することが、節約術の鍵を握っているのです。