障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

マイニュースジャパンに見る日本のマスコミとジャーナリストの報道姿勢の違いについて

先週、私はNHKのニュースをWebサイトで読んでいた。

仮想通貨取引所コインチェックのハッキングのニュースをである。


☆☆☆


日本のマスコミでもっともまともなのはNHKである。


そのNHKの記者ですら事件が起きた後に記事を執筆する。報道を開始するのだ。


NHKコインチェックのニュース

NHKによるコインチェックハッキング事件のニュース

下記は専門家の意見である。


ハッキング事件に対する専門家の意見

出典:どちらもNHKニュース(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180127/k10011305301000?utm_int=news-business_contents_list-items_047


日本のマスコミの報道はいつもこうだ。


まず最初に事実を報道し、その後はお決まりの専門家に喋らせ、それを録音し、文章にしていく。


一見この報道スタイルは適切なように思うかもしれない。


声を文書にするだけなので、別に中学一年生でもできる仕事だけど、ハッキングに遭ったコインチェクの対応について、セキュリティの専門家の意見を文書として読めるのは読者側からみても、有益に感じるからだ。


しかしながら、少し思考してみると分かるが、この報道スタイルには大きな欠点がある。


それは記者は客観的に起きた事件を伝達しているだけであり、専門家はコインチェックのお粗末さ「セキュリティ対策が追いついていない」と、批判しているだけなのだ。

つまり、誰一人問題解決策を提示していないのである。


ここで言う問題解決策とは

コインチェックが駄目なのは分かったが、他の仮想通貨取引所が具体的にどれくらいセキュリティ対策しているのかを誰も報道しない。


そのため、今現在国内にある取引所で一番堅牢な仮想通貨取引所がどこなのかを誰も報道せず、情報を配信しない。


仮想通貨投資家は今後具体的に何をして自衛すればいいのかを記者は投資の素人であり、投資家ではないから、執筆することができない。


のである。
専門家は「セキュリティ対策が後手に回ってしまい追いついていない」。


そして、専門家と言いながら、「どこの取引所が一番セキュアなのかは分からない。」だから、記事に掲載されていない。


ここがもっとも有益な情報なのに、投資家ではないから、報道関係者全員が分からない。そのため、書けないし書かない。


さらに記者も投資家ではないからどのように自衛したらいいのかが分からず、起きたことをただ取材しに行き、謝罪会見を撮影し、録音し、文字起こしし、文章にするだけなのである。



よって、日本のマスコミは誰一人問題解決策を提示しないため、いつも情報の質が常に低いのである。


それに対して日本のジャーナリストはどうか?

日本にはジャーナリストがほとんどいない。国民全員が愚かだからである。需要がないのだ。


需要がないため、小学生や中学生ができるような報道しかしないのだ。それは上で述べたとおりだ。一番まともなNHKですらこのざまである。


だが、まったくジャーナリストがいないのか?と言うと、そうでもない。たとえばマイニュースジャパンの記者は、全員が生粋のジャーナリストである。


彼らはプロ中のプロである。


■マイニュースジャパンのWebサイト

マイニュースジャパンのトップページ

出典:マイニュースジャパン(http://www.mynewsjapan.com/


マイニュースジャパンの何がそんなにすごいのか?


彼らの凄みは主に2つだ。


マイニュースジャパンの報道姿勢は

  • スポンサー収入に頼ってないため、テレビのスポンサー企業の犯罪も平気で報道してしまう(そのため、よく企業から訴えられ、データに基づいて綿密に調査しているため、いつも勝訴する)
  • 大きな事件が発生する前にズサンな企業は既に調査し報道してしまう。そういうジャーナリズム精神がある。

この2つだ。


彼らは日本のマスコミみたく大事件が起きてから報道し、専門家の意見を文字起こしし、専門知識がないから問題解決策を書かない、という楽な仕事をしない。


たとえば、東進ハイスクール講師の過労死事件をマスコミは報道しない。


東進ハイスクールがテレビCMで多額の料金を支払っているお客様だからである。


しかしマイニュースジャパンはスポンサー企業が存在せず、記事を直接読者に有料で販売しているため、真実を伝えたいというジャーナリズム精神をそのままにして、ニュースを配信できるのである。


当然、東進ハイスクールから訴えられるが、いつも通り勝訴するのだ。


東進ハイスクールに勝訴し、過去最高益を更新した記事

東進ハイスクールの記事

出典:マイニュースジャパン(http://www.mynewsjapan.com/reports/2369


P&Gの商品であるファブリーズの人体への危険性の問題についても、まだ大事件は起きていないが、マイニュースジャパンは既に報道している。


日本のマスコミはP&Gという巨大スポンサーがどれだけ悪事を働こうが一切報道しない。


トヨタ自動車の大規模リコール問題のときのように、海外で報道されたあと仕方なく報道することはあるが、テレビCMをじゃんじゃん垂れ流し、売上増に貢献する電通やP&Gの商品に人体に対して大きな危険性が既にあっても、それで販売されていても、報道を開始するのはもっと問題が深刻化され大事件となり、厚生労働省が本格的に動き出したあとである。


ご存知の方もいると思うが、コインチェックは2017年5月にロールバック事件を起こしていた。


大規模なシステムトラブルを既に起こしていたのだ。だが、大事件には至らなかったためマスコミはその事実を報道しなかった。

調査を、報道を、彼らは開始しなかったのである。


すでに、P&Gの除菌成分に生殖異常や精子減少リスクといった人体に係わる大きな健康障害をもたらす危険物質が分泌されているにも係わらず、しかもそれが販売され続けているのに、大事件になるまでマスコミは報道しないのだ。


酷く低劣な知性である。


マイニュースジャパンは既に報道しているのに、だ。


■P&Gのニュース

P&Gのファブリーズに関する記事

出典:マイニュースジャパンのファブリーズの記事(http://www.mynewsjapan.com/reports/2216


日本のマスコミは発がん性物質や健康障害によって死者が100人を越え、厚生労働省が動き出したあと初めて報道し、記事にする。


福島第一原発事件もそうで原子炉が爆発したあとに彼らは記事にする。


爆発前に老朽化された原発は危ないと訴えていたジャーナリストの書籍は販売されていたが、国民がアフォすぎて全く売れなかったのだ。

この国のマスコミは愚かな日本人に合わせているのだ。


マイニュースジャパンのジャーナリストは死者が出る前にすでに危ないものは危ない。


買うべきでない。と、問題解決策も揃えて、大事件になる前に報道している。これが日本のマスコミと凄腕のジャーナリストとの違いである。


愚鈍な国民に合わせて大事件が起きた後楽な仕事をするのか、それとも有料記事でも購入したいという一握りの国民のニーズに応えて、自分で真実を報道するために困難な仕事をするのか?

の違いである。


ジャーナリストは格の違いを見せ付ける。問題が起きた後ではもう遅いのである。その前に、読者のために真実を報道しようとする。


だからこそ真実を知りたい一握りの国民に、有料記事でも売れるのだ!


私が日本のマスコミのニュースをあまり読まない所以が、ここにある。