障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

日本人の経済的貧困が心の貧困を生み、心の貧困がこの国にノイジーマイノリティーを生み出している。

最近、近所の保育園の子供の声がうるさいとか、中学校の部活動の掛け声がうるさいなどと苦情を申し出る愚かなる国民がいますw。

昭和の頃もうるさかったのですが、うるさい!と申し出る人たちが昭和にはいませんでした。


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なぜ、うるさい!と言って来る人たちが増えたのでしょうか。


この前、キリンのお酒のCMに21歳のアニメキャラが出ただけで「アニメのキャラクターに酒を飲ませるな」という苦情が来て、テレビCMが中止になりました。


このような少数派の苦情を言う人たちのことを「ノイジーマイノリティー(少数の文句を言う人たち)」と言います。


彼らノイジーマイノリティーは、どうして日本に生まれたのでしょうか?論理を組んで考えていきましょう。


まず最初に、彼らはアニメのCMとか子供の騒音とか、ほんとうはどうでもいいのです。ただ単にストレスが溜まっていて、それをぶつけられる標的さえいれば、相手は誰だって良いんです。


では、なぜ彼らは、いつもいらいらしていてストレスを溜めているのでしょうか?


それは自由度が足りないからです。


心が貧しいからすぐにイラッとなって、なんでも苦情の電話をかけまくるのです。ではなぜ、心が貧しく自由度が失われたのでしょうか?


自由度が失われ心が貧しくなった最大の原因、つまりイライラの本質は経済的な貧困のため、です。


昭和の頃、中流階級が居た頃は、皆の所得が高かったため家のリフォームとか普通にやっている人たちがいました。


お肉屋さんや文房具屋さんやゲームショップを個人で経営している人たちが高い所得を得られるほど、社会は豊かだったのです。


いまではお肉屋さんはイオンに潰されてお肉屋さんの子供はイオンの精肉部門で非正規社員として朝から晩まで低賃金で労働し、いつクビになるかも分からず精神安定剤を飲んで労働している、これが平成の一般的な社会です。


文房具屋さんの息子はセブンイレブンに店を潰され、コンビニアルバイターとして朝から晩まで低賃金労働者として働いています。


その分の利益は経営者と取締役と一部の幹部正社員と株主への配当金という形で、一部の富裕層にだけ還元されるため、日本は規制を取り払いすぎたために格差社会が生まれたのです。


だけど、昭和は中流階級の人たちがたくさんいる社会でした。


家をリフォームして防音設備を自宅に設置している人たちも居たため保育園や小学校、中学校の近隣の住人は子供の声をうるさい!と言う事はほとんどなかったのです。


つまり、いまノイジーマイノリティーが跋扈(ばっこ)しているのは、国民が貧乏になり過ぎて、格差社会になったためです。

みんな、ビンボーだから自由が奪われて、イライラしているのです。


お肉を食べる自由がない。旅行へいく自由がない。専業主婦になる自由がない。豊かな暮らしを送るという自由がない。すべてお金が原因で不自由になっているのです。


この国はいま衰退を続けています。


衰退中の国では国民の所得が減り続け、国民の自由度が奪われるため、皆イライラするようになります。


1900年以降の世界史を読むとよく分かります。国民の貧困が極右政権を生み出しているのです。


経済的な貧しさが心の貧しさを生み、心の貧しさがノイジーマイノリティーモンスターペアレントを生み出しています。


ネットで批判したり炎上させたりしている人たちも全員が貧困に陥った人たちであり、いつもイライラしているのは心が貧しいためであり、心が貧しいのは経済的な貧しさ、つまり貧困に喘いでいるためです。


お金がないと人間は本能的・動物的な動きをしますので、仕方がありません。


可哀相だとは思いますが、個人の力で何とかできる代物ではなく、国の税の再分配が機能していないのがノイジーマイノリティーが生まれる原因となっています。


傍観しながら、この国の心の貧困を考えていた、ある一日なのでした。

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