障害者新聞

目と耳の障害者が作った新聞です。社会の本質を書いています。

他国なら小学生でも定額給付金より公共事業のほうが国民を豊かにすることを知っているが、日本人だけ知らない

最近の新聞やニュースを見ていると、ほんと恥ずかしくて顔が赤面してしまうことがよくある。


☆☆☆


日本人は政治家、官僚、マスコミ、テレビ・メディア、国民そのすべてがマクロ経済学を理解していないのだ。

かなり恥ずかしいことだぞ!これ。


他国だと足し算、引き算を覚えた小学生ですら、定額給付金のような愚策よりも公共事業のほうが、国民の所得(これをGDPと言う)を増やしてくれることを理解している。

ちなみに、他国では、特に先進国の国民は、自国が財政破綻をしない理由もしっかりと理解している。


日本人だけなのだ。こんな初歩の初歩の初歩すら理解していないのは。

こういうのは義務教育でやるべきなのだが、日本の学校の先生も理解していない。


理解しているのは国民の上位0.1%未満である。

これでは、不景気が30年も続くのは当たり前なのだ。


だから誰かが犠牲になり、贄(にえ)にならなければいけない。

なので仕方なく私が生贄になる。生活保護者だし、国民の責務であろうと思うからだ。


まず、マクロ経済学の初歩であるGDPとは何だろうか。

GDPとは国内総生産、要するに国民所得のことである。


国民所得とは、計算式は違うが、国民の所得の合計額のことである。

GDPの内訳は4つだ。


その4つとは国内消費、国内投資、純輸出、財政支出のことである。

この4つこそが国民の直接的な所得になり、国民の豊かさの合計額なのである。


たとえば八百屋さんで白菜を1つ200円で買ったとする。

その場合、4つのうちの1つ、国内消費に該当される。


だから八百屋さんの所得は200円増えるのだ。GDP200円アップである。

国内でサラリーマンが家を買った場合は国内投資であり、ミサワホームなり積水ハウスなりの所得になり、ひいては彼らの従業員の所得になる。


トヨタ自動車アメリカで自動車を1台150万円で販売した場合もそうだ。

トヨタの場合、国内で造って海外で売っているから、純輸出となり、その車を造ったトヨタ自動車社員の給料がその分増えることになる。


だから純輸出も国民所得の1つなのである。

最後にバラマキである。定額給付金で10万円金を配ると、その分国民の所得は10万円アップする。


よってバラマキ(財政支出)も国民所得の一つであり、国民の貯蓄が増え、その分、国民が豊かになることを表しているのである(もちろん、その分インフレになるのだが)。

さて定額給付金である。


簡略化するため国民に100億円定額給付金を配ったとしよう。

前回コロナ禍で10万円ずつ国民に配ったときは、1割しか消費に回らなかった。


つまるところGDPの合計額は財政支出100億円と、国内消費10億円の合計で110億円である。

10万円配っても財布の紐を緩めることはほぼなかったのである。経済効果はたったの1.1倍しかなかったのだ。


では、公共事業はどうか。

たとえば公共事業として日本の警察署に配備する自動車を100億円分トヨタ自動車から購入したとする。


その場合、まず国内投資として、トヨタGDPが100億円増える。

彼らの売上に100億円が計上されるのだ。


次にトヨタはすべての部品を自分で作っているわけではない。

なぜなら自動車1台の部品点数は3万点以上あるためだ。


下請けやさらにその下の下請け(孫受けと言う)が、小さな部品を1つ1つ造っているためである。

バンパー、ワイヤー、マフラー、ホイール、タイヤ、エンジン、サスペンション、ボンネット、ウイング、スポイラーetcetc。


そしてそれらのパーツを作るための小型のネジや小さな部品に至るまで合計3万点。

トヨタの車を買うということは、この下請けすべてに金を配っていることに他ならないのである。


トヨタが100億円受け取り、その子会社が70億円受け取り、さらにその子会社、その子会社、孫会社に関連会社と延々と公共事業の波及効果が続いて行くのだ(簡略化させるため仕入れ値の計算を省いてます)。

計算式は100億円+70億円+50億円+30億円+20億円と、部品3万点の終着点まで、すべての企業の売上高と社員の給料が永遠と増え続けるのである。


100億円の金を公共事業にばらまくだけで埼玉県の調べだと最大で3.9倍、つまり390億円の消費(誰かの収入)になる。

100億円バラまいて国民の所得が110億円増えるのと、390億円増えるの、どっちが大きな金額なのか。


どちらが大きな所得増なのか。

そもそも日本のマスコミは公共事業は悪だと言うけど、その前提がすでに間違いだし、1990年代が不景気でなかったのは小渕首相が公共事業に金をばらまいていたからで、それをやめて身を切る改革だとか小泉構造改革なんかやり始めたから、いま30年も不景気をやっているのだ。


身を切る改革やらコストカットやらはバブルが生成されるのを未然に防ぐために行うものであって、好景気のときにやるべき経済政策なのである。

不景気のときに身を切る改革したら30年不況になるのがなぜ分からないのか。


好景気のとき、バブルにならないよう消費税を増税させるのが他国の常識。

不景気のとき消費税増税して、1997年に5%に増税してから24年間所得が減っているのが日本の経済政策。

すべて間違えてますからね。ここ30年間。


とりあえず足し算くらい覚えてもらいたい。

切にそう願う。


ここ30年、失われた30年間、所得が減り続けた30年間(厳密には不景気のなか消費税を増税した24年前から減ってるのだが)、国民、政治家、官僚、マスコミ、テレビ・メディア全員が間違ってますからね。

他国の小学生でも知っている常識は義務教育で履修すべきです。

(おしまい)